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偽りの森

偽りの森

偽りの森

作家
花房観音
出版社
幻冬舎
発売日
2014-01-23
ISBN
9784344025172
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偽りの森 / 感想・レビュー

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優希

4人の姉妹と母親の性と生が描かれています。姉妹それぞれは違う性格でありながら、根底に持ってるものは血の争えないものだと思いました。それは否定している母親の姿とも重なるのではないでしょうか。時折官能の香りを漂わせながらも描かれる生き様は女そのもののように感じます。

2018/01/09

じいじ

 谷崎潤一郎「細雪」をオマージュしたような、京都下鴨・老舗料亭の四人姉妹を主人公にした物語。性愛場面はいつもより控えめですが、花房観音らしいシットリ粘つく読み心地は健在です。性に貪欲な40歳間近の長女、淡白な次女…、四姉妹それぞれのキャラがたっていて面白い。それにしても女の情念は怖くもあるが、可愛くもあり…ですね。静謐な京都で繰り広げられる四姉妹の心に秘めた駆け引き、確執が愉しめた。久々に心地よい響きの京都弁に癒されました。叶わぬ思いだが、舞台の下鴨に棲んで、静かに読書をしながら余生を送りたくなった。

2016/07/16

ふぅわん

【女性の心情は。。蜜のよう】京都の老舗料亭の四姉妹の生き方を巡る物語。4人が抱える嘘、偽り、性。近親憎悪。ハッとしたり、言葉でお腹いっぱいになったり。四姉妹の男絡みも血の繋がりがあるので重く感じる部分もあったり。あーうまく言葉で表現できない。読了し少しぼーっとしてしまった。4人はそれぞれ自分の思うように生きて楽しんでるのよね。もう1人、姉妹の母の生き様も見事ね。姉妹父の本音も。ねっとり、ドロドロ。2時間ドラマでありそうな⁈展開か。その後の姉妹はどうなってん?

2019/06/01

幹事検定1級

京都の有名料亭で育った姉妹のそれぞれの人生を短編形式で描いたストーリー。花房さんの作品共通の京都と官能が盛り込まれています。昔の華やかな時代と実家の立派な家屋が忘れられず結構してもこの家に戻ってきてしまい自立できない姉妹たち。この家屋売却後の物語が続編として描けそうですね。(図書館本)

2016/12/07

keith

京を舞台に、亡き母そして家からの呪縛から抜け出せない四人の娘たち。他人に迷惑をかけるような恋愛ばかり繰り返している長女春樹。自立していない母に代わってこの家を守ってきた自負を持つ潔癖な次女美夏。男に関心がないように装っているが、本当は興味があるのにどうしていいかわからない三女秋乃。母親が不貞を働いた末の子どもゆえに一人疎外感を感じ、姉の夫と寂しさを紛らわそうとする四女冬香。女のサガが赤裸々に描かれている。「女の庭」の家族版といったところかな。女性には評判悪いみたいだが面白い。四人のその後がすごく気になる。

2015/03/06

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