ヒッキーヒッキーシェイク
ヒッキーヒッキーシェイク / 感想・レビュー
keroppi
幻冬舎とゴタゴタがあったようなのだが、図書館にはこの幻冬社版しかなかったので、これを読みました。引きこもりの登場人物たちの名が、パセリ、セージ、ローズマリー、タイム…スカボローフェアじゃないか!それだけでも、グイッと惹かれてしまう。引きこもりが、絡み合い、前を向いて進んでいく。読むなら、やっぱ早川文庫版を。
2019/05/28
のぶ
とても不思議な感覚で、何とも表現できない魅力を持った小説だった。まずタイトルが意味不明なのだが、ヒッキーは引き籠り。主人公、竺原は引き籠り支援センターのカウンセラーにして詐欺師。それでストーリーはというと表現不能。全体を通して主にネットを介しての会話が延々と続いて、具体的な説明はない。これでも読む手が止まらず、終わってみると登場人物の個性が浮かび上がっているように思えた。これはあくまで自分の感想であり、読み手によって、全く違う感じ方ができる作品かもしれない。
2016/08/17
紫 綺
カウンセラー竺原の一世一代の、まさに人生を賭けたヒキコモリ治療だったのだろうか。デジタルの世界で、果して友情は成り立つのか?
2019/09/20
hanchyan@だから お早うの朝はくる
あ。やばいヤバイと予感しつつも止まらず止められず茶の間で滂沱と落涙、読んでもないのに家人貰い泣き(笑)。津原さんといえば期待せずにはいられない奔放にして流麗な文体はちょっと控えめなのだがその分、例えば「ブラバン」がそうだったように登場人物が語る心情の機微がリアル。例えば三浦しおんさんとか奥田さんのクライムノベルじゃない方のヤツやなんかが好きな方にはうってつけかもなあ、有川さんばりにくはーとなるし、とか思ってると、気持ち悪くも美しいヴィジョンを見せられたリして(笑)。とんでもなくものすごくめちゃくちゃ好き。
2016/06/21
そうたそ
★★★☆☆ ヒッキーとはその名の通り「引きこもり」。年齢性別バラバラの引きこもり四人に詐欺師から与えられた奇怪なミッションとは――。痛快無比の「ヒキコモリ推奨エンターテインメント」。津原さんの作品は割ととっつきにくいものも少なくないのだが、この作品は単純明快、随分とわかりやすい。津原作品初心者にも薦めやすい作品だった。ストーリーの面白さはもちろん、文章そのものも面白さも相俟って、まさしく読書の醍醐味とはこのことだろうと思う。ただちょっと後半になるとダレてきた。もう少しコンパクトでも良かったかも。
2016/08/25
感想・レビューをもっと見る