家康 (一)自立篇
家康 (一)自立篇 / 感想・レビュー
starbro
安部龍太郎は、新作中心に読んでいる作家です。家康没後400年記念作品で超長編なので誕生からと思ったら、19歳桶狭間からのスタートでした。経済を視点において戦国時代を描いているのは新鮮でした。この時代、主人公の家康よりも信長が目立ってしまうのは仕方ないのでしょうか?お市の方のハニートラップはサプライズでした。史実でももしかしたら信長は、美貌の妹を有力な武将を籠絡する道具として使っていたのかも知れません。茶々の実の父親が家康だったらビックリですネ。ただ本書はあまり売れなさそうなので、全五巻完結するか心配です。
2017/01/25
ナイスネイチャ
桶狭間から三方ヶ原迄。二十代の家康。信長の戦略を政治と経済の観点で著したところが著者の味。お市との関係は驚きでしたが、このあとこの辺の心理が楽しみです。全五巻らしいので次は三十代?
2018/01/07
あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...
ついに大河小説とも言える安部さんの家康ワールドに足を踏み入れてしまった。第一巻は、若き家康31歳までの自立篇。桶狭間での負けから始まり、三方ケ原の負けに至る、苦戦苦悶の日々。非情ではあるが天才肌の信長とは違った、弱くだからこそ人間味溢れる家康の成長譚として楽しめた。多くの負け戦の中から何を感じそれを天下人としての今後にどのように生かしていくのか。じっくり腰を据えて、次巻以降に取り組んでいきたい。
2020/01/25
さつき
徳川家康のような有名人には誰しも思い描くはっきりとしたイメージがあるし、既に描き尽くされた人物。はっきり言って、この作品もそれほど意外性はないだろうと思っていました。ところが、これが面白い!みんなが知っている物語だからこそ、その生い立ちからではなく桶狭間に至る戦いとその前哨戦たる調略から始まるのが良い。於大の方やその弟、水野信元に振り回される姿には自然と同情してしまうし、信長との間に恐れだけでなく確かな絆を描くのも心憎い。情に厚く優しい心根の家康の物語、続きも楽しみです。
2022/10/29
Kau
今川の人質として信長との戦に出る。桶狭間で敗戦し、一旦は死を覚悟するところから、三方原の敗戦までが描かれている。ともすれば、この時期の物語は、信長が主役で書かれたものが多いが、家康目線で描かれているので、三河統一から遠江併合し武田信玄とのせめぎ合いなど、こうだったのかと読むことができた。まあ、私の知識の無さが明らかになっただけなのだけど。笑 第二巻が楽しみ😅
2021/04/22
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