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世界のすべてのさよなら

世界のすべてのさよなら

世界のすべてのさよなら

作家
白岩玄
出版社
幻冬舎
発売日
2017-06-22
ISBN
9784344031319
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世界のすべてのさよなら / 感想・レビュー

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しんごろ

美大の同級生4人(男3人女1人)それぞれの視点から捉えた連作短編集!大学生の頃から集まっていたけども、いずれ旅立ち、離れていく心理描写をさりげなく、サラッと読ませてもらいました(^^)30歳になっても誰一人欠けることなく会える仲間は羨ましく思います。個人的に家庭環境が似てた竜平に、ちょっと感情移入!竜平ほど寡黙ではなかったけど、自分の若い頃を思わず振り返ってしまいました。誰に感情移入するかによって、物語の面白さが変わるかもしれないですね。BGMには、ゆずの『新世界』より特に『友-旅立ちの時-』がいいかも!

2017/09/24

いつでも母さん

『嘘のない自分をさらさなければ、より深いところで互いを認め合うことが出来なかった』と言わす白岩玄が良い。女一人男三人からなる30歳の同級生四人の物語。それぞれの昨日の先の今日。そしてその先にある明日へのなんとも言えない心情に、過ぎ去ったあの頃を思い出した。私にも若い日はあった。今ならわかる。ちょっと苦い想いだってあの頃の私達には必要だったんだ。な~んてね。離れたから失うものなんてない。それははなから失う関係だったのさ。だから大丈夫!君たちは離れたって続くのさ。カバーのカメレオンはへべれけだね。

2017/07/11

pukupuku

この世代の心の揺らぎがうまく描かれているなぁと思った。まぁ、この世代でなくとも人の心は揺れ動くものなんだけどね。何となく「何者」と雰囲気が似ているような印象を受けた。渋谷を闊歩するへべれけの絵を想像するのがすごく楽しかった。

2017/07/30

きっしぃ

うわー、しみるなー。30歳の元同級生の悠、翠、竜平、瑛一、それぞれの別れと出発。主人公たちの年齢ともドンピシャだし、翠の境遇にも自身と重なる気持ちがありすぎたけど、わたしはそんなに強くなれないな…。。そして最後の瑛一の気持ちもよくわかる。人に自分をさらけ出せないのは嫌われるのが怖いから。その人を根底では信用してないから。いやー、頭にガツンときますね…。翠ほんとうにいいこと言ってるよ。ひさびさに泣きました。疲れたアラサーにはおすすめの一冊です。

2017/09/17

ででんでん

美大時代の友人で30才になった4人の物語。ひとりずつの4つの章で構成されている。瑞々しく爽やかな読後感。竜平と瑛一の章がよかった。画家という特殊な仕事をする竜平の考え方や仕事への取り組み方、依頼された絵が形になっていく過程はとても興味深く、カメレオンの絵を本当に見てみたかった。人の相談は聴いても、自分の苦しさを人に伝えることが下手な瑛一は自分と似ている面もあり、「自分がやってきたことが、そんなふうに誰かの心の中に蓄積されているなんて思わなかった。」自分が独りではないと気づく姿に泣けた。

2017/11/02

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