たゆたえども沈まず
たゆたえども沈まず / 感想・レビュー
starbro
原田マハは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。好きな画家ゴッホを著者がどう描くか期待して読みました。日本人が主人公だからか、ゴッホ兄弟の物語からか、ゴッホ展http://gogh-japan.jp/ とのコラボだからか解りませんが、綺麗に纏まり過ぎです。天才画家の狂気をもっと感じたかった。
2017/11/28
鉄之助
天才ゴッホの陰に、弟テオあり! この不思議な兄弟の光と陰を描いた力作だ。さらに、日本美術の浮世絵の魅力を知悉する日本画商・林忠正と加納重吉が絡んで重層的な物語に仕上がった。読みながら、「絵が生れ落ちる現場」に立ち会える喜びを十二分に感じられた。
2017/12/03
ウッディ
19世紀後半のパリ、印象派と呼ばれる作風が台頭する芸術の都で、新しい作風を求め、もがき続ける画家ゴッホがいた。彼を支える弟のテオと日本人画商の重吉の視点から、不遇の画家ゴッホが描かれます。印象派やゴッホの作風が日本の浮世絵に影響を受けたこと、ゴッホが精神を病み自身の耳をそぎ落とした事など、知識として知っていたことが、マハさんの物語として語られます。ゴッホの絵は好きではないけど、観る人の心をつかむ絵であることは間違いない。そんな作品を生み出したゴッホの心の内の描き方が足らなかったかなという印象です
2018/09/04
舟江
ゴッホのことを何も知らないでいたんだなあ。というのが率直な感想。耳を切ったのは上部だけだったこと、ピストル自殺のこと等。また、松方コレクションは懐かしかった、日本に返却された後の巡回展を、今は亡き母に手を引かれ見に行ったことを思い出した。
2017/11/14
bunmei
天才画家ゴッホをモチーフにした原田マハさんの渾身の一冊。史実に基づきながらもゴッホとその弟テオ、日本人画商の林忠正、そしてゴーギャンとの交流によって世界的な作品と認められるまでのゴッホの足跡を辿ります。アカデミー絵画がもてはやされた時代、ゴッホの絵は誰にも振り向いてもらえなかったが、唯一献身的にゴッホを世話するな弟と共に彼の才能を見抜いたのが林忠正であった。忠正は、弟子重吉と共に天才画家ゴッホの運命を、少しずつ動かし始めます。やはり、マハさんの作品は,スマホ片手に絵画を検索しながら読むことをお薦めします。
2017/12/12
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