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水上博物館アケローンの夜

水上博物館アケローンの夜

水上博物館アケローンの夜

作家
蒼月海里
出版社
幻冬舎
発売日
2018-04-19
ISBN
9784344032842
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水上博物館アケローンの夜 / 感想・レビュー

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★Masako★

★★★+将来に不安を抱え悲しい過去を引きずる大学生の東雲出流。閉館間際の東京国立博物館(トーハク)で展示物を眺めていると、突然水が湧き上がり川となって出流を飲み込んでしまう。助けてくれたのは美青年の渡し守・朧。この川は生者の悲しみが作り出す常世と浮き世の境界を流れる「嘆きの川」だという。その後も朧に会うことで前向きになっていく出流。最後に明らかになる朧の正体…ギリシャ神話をモチーフにしたファンタジックな物語。展示物が動き喋るのも楽しい。軽めの文章でサクサク読める。トーハクは好きだがまた行ってみたくなった♪

2018/06/10

ami*15

読了&レビュー600冊目!東京国立博物館を中心に描かれる幻想的で蒼月さんらしさ全開な作品。博物館が好きな私としては東博をはじめとする上野公園周辺の小ネタに好奇心が高まった。東博は未踏の地なので、行った際はこの本のことを思い出しながら館内を探検してみたい。また本作の個人的お気に入りは広報担当の二階堂さん。出流に明るく振る舞うところが良きキャラだったが、「嘆きの川」で映った彼の本心からは普段の姿からは想像つかない日々の苦しみを感じた。不思議なことばかり起きるこの博物館にまた来館したいです。

2019/09/02

よっち

将来を見失っていた大学生の出流が、立ち寄った閉館間際の東京国立博物館で湧き上がった大量の水に飲み込まれ、美青年の渡し守・朧と出会う物語。自分の悲しみが作り出す冥界の狭間にある「嘆きの川」で溺れた出流と助けてくれた朧との交流。そしてその流れの中で関わってゆく広報の二階堂や犬の埴輪・ケルベロス、そして自らの記憶を失っていた朧自身のエピソード。著者さんらしい幻想的な世界観に、その出会いを通じて心境が変化してゆく登場人物たちが繊細に描かれていて、読みやすく一冊にすっきりとまった結末はなかなか良かったと思いました。

2018/05/08

那由多

好きな作家さんなんだけど、何冊も読んでいくと違うロケーションで同じパターンを繰り返しているだけなので、いつか飽きてしまいそう。主要人物二人のシチュエーションも変わらず一緒。もっと冒険してくれても良いのに。編集者が許してくれないのかな?相変わらず面白いが、さらなる進化を待ってます。今作のお気に入りキャラは、ハニワのケルベロスでした。これもシリーズ化されたら、きっと読む。

2019/03/04

ぽろん

なんとも幻想的な話。埴輪の犬ケンタウロスは、可愛いかったなあ。希望のラストにホッと胸をなでおろした。

2018/05/12

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