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霧をはらう

霧をはらう

霧をはらう

作家
雫井脩介
出版社
幻冬舎
発売日
2021-07-28
ISBN
9784344037946
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霧をはらう / 感想・レビュー

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starbro

雫井 脩介は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者作家デビュー20周年作品は、法廷W冤罪ミステリ、読み応えがありました。伊豆原弁護士のように優秀で熱意のある弁護士ばかりなら、中々冤罪もおきないと思います。私は、満員電車で常に両手を高く挙げて本を読んでいるので、痴漢冤罪では捕まらない自信があります(笑) https://www.gentosha.co.jp/book/b13839.html

2021/09/10

イアン

★★★★★★★★☆☆医療事件を扱った雫井脩介のリーガルミステリ。小児病棟で女児4人が死傷する薬物混入事件が発生し、献身的に看病していた被害女児の母が逮捕される。代理ミュンヒハウゼン症候群による犯行か、それとも冤罪か。看護師らの証言を1つずつ拾い上げていくためスピード感にはやや欠けるものの、否認事件の弁護の難しさをリアルに描いている。タイトルの〝霧をはらう〟とは被告人への疑念を払拭する様子を表す比喩として用いられているが、「被告人の利益」だけを追求し濃霧でも関係なく詭弁を繰り返す弁護士に是非読ませたい作品。

2022/05/21

やっちゃん

紗奈ちゃん最後の手紙がすごく良かった。なんでいい子なんでしょう。伊豆原くん誠実で頑張ったけど判決の決め手は川勝さんの気まぐれでいいのか?あと痴漢冤罪の彼が無罪になって本当に良かった。

2023/01/28

いつでも母さん

全ての弁護士がこの伊豆原のように親身になってくれるのかーお陰様で弁護士のお世話になったことがない私、まずはそこに気持ちが行った。入院中に2人の幼児が死亡する点滴死傷事件。逮捕されたのは同室で生き残った紗奈の母・小南野々花だった。狭い病棟での人間模様、付き添う親同士の距離感、紗奈の姉・由惟の葛藤・・裁判・判決までの日々がくどいほど丁寧に描かれて、野々花に苦手意識のある私は正直のめり込めない。なのに終盤一人の証言から、それこそ霧を払う様に視界がクリアになるのが良い。それが別の真実が明らかになる事であっても。

2021/09/04

始まりは容疑者となってしまった母親の態度に不信感が募り、イライラしておまけに大学進学を諦めた長女が勤めた会社の専務がどうしょうもないクズで、本当にページが進まなかった。学校で、会社で、理不尽な扱いを受けた長女が国選弁護人伊豆原に心を開いていく過程に、このまま伊豆原さんを信用してお母さんを助けてあげてと、祈るような読書になった。専務とは名ばかりのセクハラ、パワハラ、ゲス野郎と、かけられた濡れ衣を押し付けるようにして身をかわして行った同僚女に、はっきりとわかる鉄槌を下して欲しかった。それが唯一の不満。

2021/08/13

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