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いのちの十字路

いのちの十字路

いのちの十字路

作家
南杏子
出版社
幻冬舎
発売日
2023-04-05
ISBN
9784344040953
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いのちの十字路 / 感想・レビュー

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starbro

南 杏子、3作目です。本書は、地方医療連作短編集でした。昨日闘病していた母が死去したため、第一章「水引の母」が、心に沁みました。https://www.gentosha.co.jp/book/b14922.html

2023/06/03

さてさて

『在宅医療』の場に内在するさまざまな問題に光を当てていくこの作品。そこには、医師であることの強い説得力を背景に、『在宅医療』の現場に潜在するさまざまな問題に対峙する主人公・野呂の物語が描かれていました。『外国人技能実習生』、『老老介護』、そして『ヤングケアラー』とこの国に間違いなく存する問題に光を当てるこの作品。『次は絶対に同じ後悔をしない』と誓う野呂の生き様に魅了されるこの作品。六つの短編に描かれていく超重量級の重さをもった物語の数々に『いのち』というものに思いを新たにする素晴らしい作品だと思いました。

2023/09/05

いつでも母さん

前作で【まほろば診療所】のバイトだった野呂聖二が、コロナ禍に新米医師として戻って来た―娘に頼らず一人生き切った85歳水引き作家の母。母の介護に疲れた息子。末期癌が発覚した技能実習生。妻の認知症を受け入れられないストーマ利用の夫。40代脳梗塞母のヤングケアラー中二女子に、老老介護―そこに野呂自身がかつてヤングケアラーだった思いが重なる連作全6話。野呂の成長過程をそばで見てる感じと共に、それぞれの介護に思いを馳せる読書だった。介護の四つの権利に加え5つ目「介護を休む権利」が提唱された。介護者には必要だよね。

2023/04/27

モルク

「いのちの停車場」の続編。前作では医師国家試験に落ち金沢のまほろば診療所で運転手兼雑用係として働いていた野呂が晴れて国家試験に合格、研修医を経てまほろば診療所に戻ってくる。時はコロナ禍、高齢者の在宅医療は特に気をつかう。介護する側される側、今回は老々介護、ヤングケアラーなど介護する側にスポットをあてている。介護に正解はないし個々の状況は違う。野呂自身も辛い介護の過去があり身につまされる。あの暗鬱な日々、あれでよかったのか、今でも悩む。重い問題ではあるがまほろば診療所の人々の暖かさが和みを与えてくれる。

2023/11/17

ゆみねこ

「いのちの停車場」の続編。前作でまほろば診療所のバイトをしていた野呂くんが、医師国家試験に合格し戻って来た。コロナで様変わりした医療現場に新米医師として飛び込んだ野呂くんの成長譚でもあり、在宅医療の抱える問題をあぶり出すものである。お薦め本!

2023/04/23

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