桜が散っても
桜が散っても / 感想・レビュー
itica
泣いた。せつなくて泣いた。これは家族の物語だ。幸福と言う言葉を体現したような穏やかな家庭が、ある日を境に坂道を転がるように堕ちて行く。元夫婦と子供たち、それぞれの胸の底にはびこる重石のような苦い記憶。砕けたガラスは元には戻らない。けれどいつの間にか、温もりをかつての心を取り戻してほしいと切に願っていた。
2024/12/31
akiᵕ̈
笑顔が耐えない幸せな日々を過ごしていた所に訪れた運命のいたずらに翻弄されてしまったその父親の知られざる想いと、妻、息子、娘の人生を追っていく。不器用すぎる位に不器用で、愛情に満ち溢れた男の生き様はあまりにもせつないけど、自分の信念を貫いた先に遺したものが大切な家族の元に、そして多くの人にしっかりと届ける事ができ、なんて壮大で素敵な愛情表現なんだと胸が熱くなる。久しぶりの温かい家族の森沢作品に心が洗われた。
2024/12/15
Cham
うるっとくる話。彼の作ったものの意図は何だろう。
2025/01/07
やぎ
タイトルの意味を知って涙腺崩壊。そう来ましたか。流石森沢さん、伏線てんこ盛りです。不器用な男の家族愛。口に出して言わなきゃ伝わらないことがありますね。離れて暮らした父のことをもっと知りたかった。
2024/12/31
愛書家
人生の一大転機となった出来事により、家族の心はバラバラになります。父の訃報を知った母は頑なで、息子と娘は父を弔いたい一心で、ある行動に出ます。 タイトルが実は伏線であり、真相を知ったとき、タイトルのっ深みを感じました。 そして、涙腺に来るわ来るわ。 再生物語を森沢さんはきっと得意なのでしょう。 いち推しです。
2024/12/27
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