闇の掟―公事宿事件書留帳〈1〉 (幻冬舎文庫)
闇の掟―公事宿事件書留帳〈1〉 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー
onasu
公事宿とは、今で言うと宿付き、民事専門の法律事務所てとこ。裁くのは町奉行だが、訴人は長逗留せざるをえず、江戸なら馬喰町に多くあった。同様のものは京、大阪にもあり、こちらは京でのお話し。 そういうとこなら話しのタネには困らない、てことでその顛末を描いた作品は他にもあるが、こちらのメインは、そこの居候の田村菊太郎。 この御仁、見目よく、頭脳明晰、剣の腕もたち、且つ放蕩した過去もあり、と絵に描いたような時代小説の主人公。 シリーズは10冊以上、そうしたものがおもしろくない訳がない。数冊は読んでみよう。
2015/04/19
RED FOX
「色に溺れた老耄につける妙薬など、持ち合わせぬぞよ」公事宿という民事訴訟の施設を知る。死罪を待つ男の素振りに疑問を持った居候菊太郎の放つ打ち手が面白い。著者初読み。
2022/10/05
kazu@十五夜読書会
ハードカバー読了済み。ハードカバー表記無い為?文庫で登録。京の公事宿の居候を主人公とした事件簿、時代劇は色々読んでますが、京言葉のやりとりにとどまいつつ、今後の展開が楽しみです。時折主人公に絡む猫「お百」がGOOD。① 闇の掟 ② 木戸の椿 ③ 拷問蔵 ④ 奈落のみず ⑤ 背中の髑髏 ⑥ ひとでなし ⑦ にたり地蔵 ⑧ 恵比寿町火事 ⑨悪い棺 ⑩ 釈迦の女 ⑪ 無頼の絵師 ⑫ 比丘尼茶碗 ⑬ 雨女 ⑭ 世間の辻 ⑮ 女衒の供養 ⑯ 千本雨傘 ⑰ 遠い椿 ⑱ 奇妙な賽銭 ⑲ 血は欲の色
2012/11/02
玲@灯れ松明の火
昔に読んだ事があったような…。と思いつつ、面白かった覚えがあるので再読?京が舞台の公事宿「鯉屋」に居候になっている田村菊太郎の事件帳。短編なので、サクサク読めますが、テンポが速いので、もう少しじっくりと描いても良かったのではと思うほど秀逸な作品。異母弟に家督を譲るため放蕩三昧していたのが、菊太郎の味になってると思います。
2013/03/19
min2
自分でも驚きましたが、澤田ふじ子さん初読みです。文武両道の惣領息子が、突然身持ちを崩して出奔。弟が家督を継ぎ、兄はその後公事宿に居候となっていた。実は、妾腹の自分ではなく、弟に家督を継がせるための企み。心優しい菊太郎に魅了され、次作に行きます♪
2015/06/21
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