にたり地蔵―公事宿事件書留帳〈7〉 (幻冬舎文庫)
にたり地蔵―公事宿事件書留帳〈7〉 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー
onasu
NHK(2002年)でドラマになっていたのか。当時、時代小説には興味なかったからな。 改めて思うのは、シリーズを通してそこここに描かれる京の気風と歴史ネタ。今回も京の都に吾妻夷の出先機関が、てな住む者目線がある一方、日本の通貨のみになったのは、幕府が大量に寛永通宝を鋳造してから、なんて歴史ネタも挟まれる。 そして何よりが、著者をして描かれる、欲をかく人間像。表題作を始め、「ふるやのもり」、「最後の銭」なんかも懐の深さが感じられ、それぞれに菊太郎が関わり、軟着陸させていく。読み心地のいいシリーズだ。
2015/08/13
kazu@十五夜読書会
公事宿事件書留帳シリーズ7弾。表題作「にたり地蔵」含むほとんどが架空の話でない。あとがきを読んで、なるほどと思いました。① 闇の掟 ② 木戸の椿 ③ 拷問蔵 ④ 奈落のみず ⑤ 背中の髑髏 ⑥ ひとでなし ⑦ にたり地蔵 ⑧ 恵比寿町火事 ⑨悪い棺 ⑩ 釈迦の女 ⑪ 無頼の絵師 ⑫ 比丘尼茶碗 ⑬ 雨女 ⑭ 世間の辻 ⑮ 女衒の供養 ⑯ 千本雨傘 ⑰ 遠い椿 ⑱ 奇妙な賽銭 ⑲ 血は欲の色
2012/11/06
こうよし
ふるやの話が面白かった。勧善懲悪に見えてそうでもなく、人死にが少なく、グレーなところで落とすのもいいなあと思います。
2015/10/18
NON-BAY
「旦那の凶状」・「最後の銭」は、すーっとした気分になりました。特に、「最後の銭」の“人には見せてはいけない三つの顔”に納得。
2015/03/06
sigematm
55点
2010/05/22
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