女のしあわせどっちでショ- (幻冬舎文庫 し 1-15)
女のしあわせどっちでショ- (幻冬舎文庫 し 1-15) / 感想・レビュー
明智紫苑
現代日本ではネット上で異性蔑視をしている男女がワンサカといるが、前世紀は異性や異性愛に対して「無邪気」な人たちは少なくなかったのだな。異性愛といえば、最初の質問(自分自身は好条件だが一生「彼氏」はいないVS自分自身は悪条件だが一生好条件の「彼氏」はいる)は異性愛者ではない女性に対しては無意味な愚問だ。「彼氏」ではなく「恋人」にすべきだっただろう。
2017/09/12
明智紫苑
1990年代の日本人女性がどのような価値観や思考回路を持っていたかを知るために読む本。むせかえるような「強制的異性愛主義」の匂いには要注意。特に性的マイノリティーの人たちにとっては「毒」にすら思えるかもしれない。それぐらいの時代の隔たりを感じさせる内容だ。最初のアンケート調査を現在やるなら、「彼氏抜きのパーフェクトウーマンになりたい」女性の割合は当時より増えるだろう。それぐらい、「男性」「異性愛」「結婚制度」は当てにならないものになってしまったのだ。今の日本人女性は男性にモテない方がまだマシである。
2024/10/25
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