昨晩お会いしましょう (幻冬舎文庫 た 12-9)
昨晩お会いしましょう (幻冬舎文庫 た 12-9) / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
【birthday book】田口さん3作目です。さすがに3作目ともなると作者さんの雰囲気というか作風に‘慣れ’てきます。過去読了した2作とは、またひと味違い、とにかく「性(セックス)」の描写をこれでもかというくらい書きたい放題書いています。4編からなる短編集ですが、SMの話、3Pの話などなかなかヘヴィなネタもありますが、不思議とどの話も最後のシメはしっかりと結ばれ、これまで官能小説並みに描いた世界をキレイに「人間味」でまとめてくれます。特に産婦人科医が浮気相手の堕胎手術に関わる話はちょっと感動でした。
2015/10/04
りゅう☆
双子とセックスして妻のいる恋人に優位な空虚さを感じれたり、セックス依存症の中に隠れてた甘えを見せたことで可愛さが垣間見れたり、妻とセックスレスなドS産婦人科医の不倫相手の堕胎手術の決断にちょっぴり感動したり、好きな人ができてフラれた彼氏と再会セックスして違和感覚えたけどもう大丈夫。とにかく「まずはセックス」で描写も生々しかったりするのに、振り返ってみると官能さより人情味の方が浮き出てて、さっぱりとした爽快感。ある小説の解説を書いてて気になってた田口さん。エロスを後味よくさせてくれるという点ではいいかも?
2015/12/30
mazda
いきなりこの内容かよ、と思いながら読みました。まあ、破廉恥感たっぷりで主題が何なのか、と思っていたけど、「堕天使」は考えさせられたかな?以外に深い内容だということに、読み終わってから気づく一冊です。
2013/11/16
ロマンチッカーnao
読友さんのレビューから興味を持ち詠みました。官能小説かのような性描写、でも文学。それもとても深く。5つの短編集。妻とは夜の営みが全くない産科医師と夫と夜の営みがまったくない女性との不倫。産科医の中絶手術の現場の描写が重い。命の重みがダイレクトに伝わり圧倒された。長く続く不倫関係。夫とはずっとない筈の女性が数年ぶりに夫と関係を持ち妊娠。その子をおろしたい。その手術をあなたにしてほしいと不倫相手の産科医に頼む。産科医は手術に望む。緊張感をもった結末でした。短編だけど長編を読んだかのような疲労感でした。
2021/06/17
Kaz
セックスの話ばかりで、描写も激しいものが多いんだけれど、不思議とやらしさを感じさせない。女性が描いたからなのか、テーマが深い所にあるからなのか。女性から見たセックス観を教えられた感じ。
2013/10/30
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