アシュラ 下 (幻冬舎文庫 し 20-3)
アシュラ 下 (幻冬舎文庫 し 20-3) / 感想・レビュー
みゃーこ
生存のためにアシュラはいかなる情も、上下関係も、倫理も排除する。そこにアウトサイダー的なカリスマを感じる。何物にも平等に悪。平等に透徹して無慈悲。この「平等さ」というところに何か読み手に訴えかけてくる倫理への問いかけを感じる。私たちが生きている社会も決して執着や醜い欲望から自由ではない。アシュラが極端な形で体現している醜さとどれほど離れているか疑わしいのである。本作が発禁処分を受けたというが、彼の残した作品の中でも最も哲学的に秀逸であると思う。
2015/09/16
うーちゃん
倫理観を激しく揺さぶられる、いろんな意味で恐ろしい作品。特に若狭のエピソードが 読んでいて本当に怖くて、悲しかった。死の恐怖に取り憑かれたら、人は人じゃなくなってしまうのか。最後のページまで息苦しく、救いようのないない気持ちにさせられるが、そこからの展開は読者にゆだねられるので、都へと向かうアシュラたちに、ほんの一筋でも光明が差し込んでくれたらいいと思う。
2013/08/18
アズル
上下巻、一気読み。解説の島田雅彦にグッときました。
2018/05/08
nbhd
神様クラスのマンガだなぁ。「生まれてこないほうがよかったのに」。連載は1970~71年。
2018/08/29
うろん
もっと読まれるべき本だと思う。
2017/06/18
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