ワイルド・ソウル 下 (幻冬舎文庫 か 16-3)
ワイルド・ソウル 下 (幻冬舎文庫 か 16-3) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
下巻に入って、物語の推進力が上がるとともに、エンターテインメント性も一層強く前面に出てくる。クールで小心な松尾、どこまでも能天気に明るいブラジリアンのケイ、朴訥な山本の確信犯たち、一方でテレビ局の貴子や警察の面々など登場人物たちのキャラクターも個性的かつ魅力的だ。犯人グループvs国家権力といった対立の構図に、第三者(それは傍観者でもある)たるテレビクルーを配したことも、物語にふくらみを持たせ成功しているか。エピローグは想像通りとはいえ、それでもやはり微笑ましくもあり、なかなかにイキな終わり方だ。
2019/02/07
遥かなる想い
気のせいか軽快すぎる。ケイ、貴子のからみも安易すぎる。上巻の出だしが秀逸だっただけに、少し残念。
2010/09/26
修一朗
上巻が緊迫感溢れる冒険ドラマ,に対して下巻は痛快な復讐劇にしてしかも出来の良い警察小説風。ベースとなる史実は酷薄なんだが,警察との知恵比べや,TVの取材合戦を挟みながら爽涼感あふれる一流のエンタテイメント作品になってる。時間軸といい,舞台といいスケールでかいっ。シナリオのような文章が気に入らないという文学賞講評を目にしたが,このようなスタイルだって臨場感あって,いいじゃないのと思う。胸熱くなる時間を堪能した。今年度ベスト作品の一つ。
2015/04/14
スエ
ええ。ぶち上がりましたねぇ〜! でっかいのが!!「転がってゆく人生」ニンジャ・プレート引っさげて、スカイラインよ何処へゆく。ちょいと借りを返しにね。外務省までさ♡ ドパパパパパパン!! 無数に散乱する空薬莢。冒頭から、ワイルドだぜぇ〜。 ……流れる流れる。人の出会いと運命が。時には急流、濁流、激流。そしてわずかな清流が。 FDセブンが跳ねる!桔梗が舞う!!リオの街はカーニバル!!!ミ・アモーレ。 彼らがどうしても掴みたかったものとは……。「アディオス アミーゴ」。素晴らしい作品をありがとう。
2021/07/11
紫 綺
単行本にて読了。悲劇的な終わり方じゃなくて良かった。これで日系ブラジル人の方々も少しは報われる?
2014/01/25
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