仔羊たちの聖夜 (幻冬舎文庫 に 8-4)
仔羊たちの聖夜 (幻冬舎文庫 に 8-4) / 感想・レビュー
W-G
面白かったけれども、今作のタカチはかなりパーソナルな部分を出しており、共感出来きれずにしらけてしまい、途中読むのがキツイ時もあった。自身の経験を投影させすぎて他人の裏を勝手に読んでやたら攻撃的になる陰のある女子大生って、あまり関わりたくない。そういった諸々が物語に説得力を持たせるために不可欠なパーツであったりするが、最後の真相が絶対的な証拠に固められた唯一無二のものとはいえず、タカチが脳内妄想に酔いしれているだけ感も強い。タックの言葉が”重い”設定も前作までで全く感じられなかったのでピンとこない。
2017/11/28
nobby
タック&タカチ③クリスマスイブに同じマンションで重なる転落死、その傍らにはプレゼントが落ちていて…局面変わり新事実が出た際に行われる推測合戦が実に楽しい♬ガッツリ論理的でありながら、明るいエロ混ぜてのやり取りで軽快に読める。あからさまに違和感を抱いた事柄の仕掛けはビンゴで得意げ(笑)最後に明かされる物語の起点となった墜落の真相は衝撃的…「そんな馬鹿な!?」と思わせながら、靴を揃えて上着もたたみ飛び降りる行動や“プレゼント”の意味を知り震える…タカチの背景など今後に繋がるべく匂わされる暗闇も気になるばかり。
2019/12/25
🐾Yoko Omoto🐾
タック&タカチシリーズの時系列で言えば三作目。この作品は元々、氏がデビュー前に賞に投じた「聯殺」というタイトルのリライト作品だそうで“殺意の連なり”という意味に取れるこの言葉に氏はよほど深い思い入れがあるようだ。自身の原点と語る今作は、とあるマンション最上階からの三つの墜落事件の真相にタックとタカチが挑むというもの。仮の真相に到達した時点ではまずまずという印象だったが、やはりそこでは終わるわけもなく真相は実にヘビー級の重さ。動機、内容、背景全て異なる三つの事件の連なりはまさに「聯殺」と呼ぶに相応しい。
2014/11/17
ダイ@2019.11.2~一時休止
匠千暁その4。飛び降り自殺と見られる事件は自殺か他殺か?。今回はちゃんと?捜査して謎を解きます。親子関係は難しい・・・。
2015/08/30
セウテス
タック&タカチシリーズ第4弾。二人とボアン先輩が初めて出会った1年前のクリスマスイブの夜、1人の女性の転落現場に遭遇する。今回はタカチが探偵役、同じマンションから3人が転落する事件があり、それぞれに謎を提供しており、驚く程考えられた伏線の配置だ。3人目の事件は、ミステリ好きなら何度か目にするトリックの応用だが、女性の事件はかなり難しく想像が必要、やっぱりそうかとなった瞬間の感動は忘れない。私などは親の言う事を、もう少し聞いておけば良かった失敗したなぁと悔やんでいる方だが、作者の描きたい問題はかなり難しい。
2018/03/22
感想・レビューをもっと見る