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吉原手引草 (幻冬舎文庫 ま 13-1)

吉原手引草 (幻冬舎文庫 ま 13-1)

吉原手引草 (幻冬舎文庫 ま 13-1)

作家
松井今朝子
出版社
幻冬舎
発売日
2009-04-07
ISBN
9784344412941
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吉原手引草 (幻冬舎文庫 ま 13-1) / 感想・レビュー

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ミカママ

【遊郭部・課題本】主人公の花魁葛城は最後まで姿見せず、周辺の人々の証言から彼女の人となりを知る、という連作短編集。彼女の楚々とした美しさと気丈さを想像しながら、迎えたラスト。おおおお!立派なミステリー。納得の直木賞受賞作でした。

2016/09/19

三代目 びあだいまおう

我慢の読書である!我慢の先に万歳と歓喜と、1人の人間の哀しいまでの矜持とその到達点に涙を約束させる読書である!大江戸吉原、私達にとって未知の世界ゆえそこに渦巻く欲望と悲哀は想像の域を出ない。本作はその未知世界吉原において、稼ぎ頭の花魁に少なからず余慶をあずかっていた面々への淡々とした聞き込みで終始する。語りの中でみえる、伝説の花魁:葛城と彼女が起こしたとされる謎の事件!葛城は微塵も登場しないが、読み手の我慢は喝采への導路。究極の『漢』気!としか表せない我を恥じる。女の本気に所詮男は勝てるはずがない‼️🙇

2020/03/30

遥かなる想い

第137回(2007年)直木賞。 吉原一を誇った花魁 葛城失踪の謎を 追う物語である。葛城の事実が 17人の 語りから 徐々に浮かび上がってくる …吉原の絢爛豪華な世界と そこに生きる 花魁の哀しみ… 自分の運命に敢然と向き合う 凛とした葛城の姿が 印象的な物語だった。

2017/09/02

じいじ

「廓」は未知の世界。花魁からの上書きだけは男筆跡で書く心憎い気遣いの艶文は、受け取ってみたかった。さて、今作。半年も待たねば会えないという、幻の花魁・葛城の失踪事件を軸に、吉原の関係者たちが事件の真相、廓の内々を語っていくストーリー。作者の技巧に長けた文体が印象的です。直木賞作品に恥じない出来映えである。花魁の日常、心情、客人の心理、遊び方心得など吉原・廓の裏オモテが丁寧に綴られた物語。ミステリー仕立ての吉原時代絵巻は面白い。

2018/03/13

hit4papa

吉原の名高い花魁 葛城の失踪の謎を追うインタビュー形式の時代小説です。ストーリーを引っ張っていくのは、正体不明の二枚目(!)の男。この謎の男が、吉原遊郭に住まう人々や、ここに集う人々を訪ね歩き、問いかけます。16人のインタビューは、自分語り、世間話も交えながらで、男の聞きたい本質までなかなか辿り着きません。男にとっての無駄話は、吉原という非日常に息づく人々の欲望や悲哀、愛憎を浮かび上がらせます。ミステリーもかくや、というほどに謎が解明されるクライマックス。そして、インタビューワーの男の正体は・・・何と!

2019/11/19

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