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陽の子雨の子 (幻冬舎文庫 と 8-3)

陽の子雨の子 (幻冬舎文庫 と 8-3)

陽の子雨の子 (幻冬舎文庫 と 8-3)

作家
豊島ミホ
出版社
幻冬舎
発売日
2010-04-10
ISBN
9784344414631
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陽の子雨の子 (幻冬舎文庫 と 8-3) / 感想・レビュー

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Shinji

ここんとこマイブームの豊島ミホさん。これまで読んだ中でも少し趣の違う作品ですね。 夕陽の大人げのある子供っぽさ、雪枝の子供じみた言動、サトシの従属... 全部、現状から視線を変えた結果であり、共感できない事はない。バレるとちょっとした事件になるけど.. 灰色の点々は誰にもあって、違う雰囲気を纏ってたまに現れる事がある。「トクベツ」な自分を「短歌」に載せようとした雪枝の淋しさはそれでイイんだろうね。思ったよりも前を向けたようだし、サトシもちょっとした仕事出来たし!「短歌」も面白そうだな...

2016/08/21

優愛

関係のない夕陽くんを巻き込んだことは許されないけれど、何事にも真剣に向き合ってくれる夕陽くんがいて初めてバランスがとれる一冊だと気づいたのは読み終えた今。全てを捨てれば簡単に逃げ道を作れるけれど、逃げちゃいけない事だって確かにある。きっとあるんだ。雪枝さん。誰が何と言おうと私の中にはちゃんと届いた。「白い裾 レフ板にしてひまわりと君をフィルムに焼きぬ 八月」そして今、影響されて短歌を詠みたくなりました。陽が温かく、反射して雨が眩しい天気雨。世界が輝き始めるその瞬間。そんな日にそっと優しく響くように。

2015/01/31

きっしぃ

初読み作家さん。24才の雪枝、14才の夕陽、19才の聡。三人のバランス、雪枝がいちばん子供ぽくて、わがままで全く好感が持てなかった。お金もあって若くて何でも出来るのに殻に閉じ籠っているなんて、本当に人生無駄にしてるなー。ストーリーも何を伝えたいかよくわからなかったー。

2017/08/02

ダリヤ

カバーイラストをえがかれている尾柳さんのイラストに前から惹かれていて、このカバーイラストとタイトルだけでもってかえってきた本。えらばれていることばやまっすぐで純粋な夕陽くんがいなかったらわたしは最後までよめなかったかもしれない。雪枝さんの抱える悲しみや苦しみがどんなものか想像するだけでも辛いけれど、だからって夕陽くんをまきこんだすべての結果に納得できずもやもやした。夕陽くんの感性だからこそサトシと雪枝さんはみちびかれたんだとおもう。雪枝さんの短歌は、とてもうつくしかった。じぶんも短歌をうたいたくなる。

2014/10/09

Pure

豊島ミホさんの青くさい少女漫画のような青春小説を期待して手に取りました。確かに青くさい青春小説でしたが、少女漫画とはかけ離れていたかも。筆者の感受性の豊かさを感じる文学してました。期待とはかなりのズレがありましたが、これはこれで豊島ミホさんを知る上では必読かもしれません。灰色の点々に恐怖する夕陽、そんな夕陽に自らのセックスを見せつける雪枝。そんなイタさが筆者なりの青春の描写か。

2018/05/08

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