偽りの血 (幻冬舎文庫 さ 31-1)
偽りの血 (幻冬舎文庫 さ 31-1) / 感想・レビュー
タイ子
「許さざる者」改題(解説で知った)。やはり、笹本さんには山と男臭い小説が似合う。面白いんだけどなかなか進まない…なんで?6年前に自殺した兄が実は殺人だったのではないかとある日突然知らされる弟。兄は死ぬ三日前に結婚していた事実が。その妻から真相を依頼された弁護士とともに真実を求めて東奔西走する。戸籍の問題、生命保険金の確定申告詐欺、監察医制度の不備などなど。理解しながら読むので時間がかかる。中盤あたりから一気に進むストーリーに目が離せない。雪山と銃と流れる血、ハードボイルドですなぁ。
2019/04/24
キムチ
筆者お得意のハードボイルド+山岳テイスト。従って、がっちりお好みだった。強いて言うなら、作家さん特有の酔った表現「ラピスラズリのような空の」「雪雲を押し広げてその領域を」・・鼻につくんです。ハードボイルド、しかも固ゆで特有の硫黄臭と考えるとこれ以外はお勧め度十分。TVドラマチックほどの安っぽさもなく、そこそこのリアリティ展開。まぁ、こう云った事実を重ねる筋の流れはは100万人に一人だろうけれど、取って付けたほどの臭さもなく、最後の畳み方では盛り上がり、ハカハカとページをめくらされてしまった。
2015/01/30
ツバメマン★こち亀読破中
6年前に自殺した兄は結婚していて、父親が受取人の多額の保険金が掛けられていた!突然訪れた弁護士より、初めて聞かされた事実に驚愕した山岳ライターの深沢は俄探偵となり、真相に迫っていく…。笹本作品は3作目ですが、ハードボイルドもイケる!
2016/11/28
roomy
笹本作品2作目。これも読みやすかったです。家族がなんなのか考えさせられますね。血がつながっていても必ずしも愛があるわけではないって悲しいな〜。
2015/09/30
肉嬢★
タイトルに惹かれて購入。タイトルと表紙の絵に不釣り合いだと思わせるぐらい情景などの描きた方がとても綺麗でその文章を読んでると何となく心が穏やかになる。…と思うのは所々の瞬間だけ(笑)次々と新たな展開にドキドキで暇を持て余さなくてページを捲る手が止まらない!けど復讐は本当に何も生み出さない。最後の結末は何だか切なかった。章人はその後どうなったのだろう。
2024/04/01
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