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死者の鼓動 (幻冬舎文庫 や 15-9)

死者の鼓動 (幻冬舎文庫 や 15-9)

死者の鼓動 (幻冬舎文庫 や 15-9)

作家
山田宗樹
出版社
幻冬舎
発売日
2010-10-08
ISBN
9784344415607
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死者の鼓動 (幻冬舎文庫 や 15-9) / 感想・レビュー

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ちょろこ

軽いのに重い、一冊。テーマは心臓移植。すごく読みやすい、サクサク軽く読める…なのに読後に重さが残る、そんな医療ミステリだった。生きるべき命と死すべき命の判別…この命題に直面する苦悩、ドナー家族の想い、負い目を感じるレシピエントと様々な立場の人の感情、そこに絡む私情とミステリと内容は盛りだくさん。一人を助けるためにもう一人の死を早めることは悪なのか…ズシンときて心がざわついた。何が正しいのかなんて、答えを出せる人がいたらそれも怖い。内海先生の言葉がしっくりホロリときて印象に残った。

2018/06/03

Rin

ひとりの人間が、どこまで人の命を左右することができるのだろうか。今目の前にとても、とても大切な相手がいて、助かる可能性がある時に、公平性やルールを遵守することの困難さ。罪悪感や迷いなどの葛藤、罪を背負ってでも助けたいという強すぎる想い。たくさんの感情が渦巻いている。生きたいと願う患者と少なすぎるドナー。ドナーの家族と、助かった命とドナーの関係。臓器提供することの意思表示をしていても、深く関心を向けていなかったドナー制度。それがしっかりと絡んでいてとても読みごたえがあるし、読んで良かった一冊でもありました。

2018/12/10

おかだ

なるほど、これは重い。サクサクと読めるんだけど重厚。臓器移植を巡るサスペンス。現場の医療従事者のやり取りが多く、移植への流れもわかりやすい。難しいテーマだけど読みやすいのはそのおかげかも。二人とも見殺しにするより、一人を助ける為にもう一人の死を早める事は悪か…。何が正しいのか分からない。このケースの場合、移植待ちをしているのが医者の子供だったり、移植側と友達関係だったりで、さらに取り巻く感情が複雑だ。臓器移植を描いた小説は、正解の見えない問題だからこそ作品ごとに答えが違い、興味深いと思う。

2018/12/20

きっしぃ

今月3冊目の臓器移植の話。 いずれ死んでしまう二人、一人を助けるためにもう一方の死期を早めるか、それともなにもせずに二人とも死ぬのか。 助かる命の数で答えが出せるわけじゃない、いや誰も決めていいことじゃない。 今までは臓器移植っていいことって思ってたけど、倫理的に考えるとそう簡単なことじゃないなと思いました。 うーん。感想が難しい…。

2016/05/30

アーモンド

移植ミステリー。重いテーマだったが読みやすく、掘り下げ方がやや浅い印象だった。移植を待つ少女と脳死状態になる親友。その家族や医師、移植コーディネーターなど、登場人物の苦悩が書かれているが、いまひとつ感情移入できなかったなぁ。面白くなくはなかったのだけれど…。正解のないテーマ。それぞれの立場の人達の想いはよくわかる。

2016/12/08

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