竜の道 上 (幻冬舎文庫 し 14-13)
竜の道 上 (幻冬舎文庫 し 14-13) / 感想・レビュー
W-G
ドラマは見ていない。昔読んで好きだった漫画『サンクチュアリ』に似た内容だったので、手にとってみた。双子の兄弟が、裏と表の世界で、それぞれのし上がって復讐を果たそうとするという、基本的には激アツ鉄板内容だが、復讐対象が、子供の頃に親切にしてくれたご近所さんの経営する会社を乗っ取って自殺に追い込んだ相手、では少し弱く感じた。特段、ダーティーなやり方をされた訳でもないので尚更。その仕返しのために、何人も邪魔者を殺して、自分たちの人生を消費しておいて、「俺たちは天才だ!」とかいっている双子が寒く感じる。
2020/10/07
遥かなる想い
白川道という作家は、「天国への階段」という作品で知ったが、その底に流れている奇妙な復讐の念に息を呑んだ記憶がある。本作品もその系列の本。双子の兄弟竜一と竜二。片方は闇の世界で生き、片方は運輸省の高級官僚という陽のあたる世界を歩んでいく。上巻は竜一は曽根村という闇の帝王の心を掴みながら、のし上がっていく様を描く。「まゆみ」という二階堂の娘、そして盲目の幼馴染この二人がどうからんでいくのかは、下巻の楽しみ。
2011/04/23
アッシュ姉
生きる目的は、復讐と君臨。お前は表舞台で輝け、俺は裏社会を支配する。酷い環境で生まれ育った双子は世の中を見返し、ある大物実業家への復讐を果たすために裏社会と官僚世界の支配を目論む。表と裏から攻めて、仇敵を叩き潰すために修羅の道を突き進む二人が行き着く先はー。もう大好きな設定で面白くてたまらん。鋼の意志で闇の世界を昇りつめていく竜一が唯一畏敬の念を抱き、立ち止まって耳を傾ける曽根村との会話に痺れる。疾走感溢れるスリリングな展開に息を詰めながらも目が離せない。ある予感をもって下巻へ。
2015/01/29
はつばあば
今思う事は昭和の時代ってどんなものだったのだろうと。戦争があって日本が破れ軍国主義から民主主義に移行して・・。戦後間もない時代だもの親のいない子も片親だけの子もいた。竜一や竜二のような育てられ方をした子も大勢いたはず(今の世の中のようにマスコミが騒ぎたてることも無かったから)だからこそ世の中に君臨するという野望を抱かせた昭和という時代ができた。バブルがはじけ平成になって人に覇気が無くなったように思う。余りにも情報がまん延して人間らしさが無くなったのかも。それだけに面白いように読み進めることが出来た。下巻へ
2015/12/04
山田太郎
えらくすぐ読める。頭悪いというかそんなことすれば危険に決まってるだろうみたいなのが、ないんで安心して読めるというか。アホなことして自らピンチ作られると読む気なくなるほうなんで、こういう無敵感いいなと。株で金持ちそして復讐みたいな話ばっかりな気がするけど。
2019/08/22
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