株式会社ネバーラ北関東支社 (幻冬舎文庫 た 45-2)
株式会社ネバーラ北関東支社 (幻冬舎文庫 た 45-2) / 感想・レビュー
馨
表紙も可愛いし、ストーリーも良く、何とも言えない優しさや温かさに包まれた感じのするほっこりした小説でした。お仕事小説なのに仕事で疲れている時に、難しい本を読む気力がないけれど活字に触れたいと思った時に、気軽に読めるし尚且つ私も今いる場所で頑張ろうと思える話でした。ネバーラのような会社であんな同僚と仕事して成長出来たら素晴らしいだろうなと思います。
2019/01/10
masa@レビューお休み中
これは、ある田舎にある小さな会社の物語です。東京の証券会社でバリバリ働いていた主人公の弥生は、ドロップアウトをして会社を辞めます。会社を辞めるだけではなく、田舎に引っ越して転職までしてしまうのです。新しい職場は、なんと売上の8割を占める主力商品が納豆だったのです。お仕事小説であり、挫折した主人公の再生の物語なのですが、堅苦しいところがまったくなくて、田舎でのんびり生活をしていると、弥生のように少しずつ元気を取り戻していけるのかなって思えるんですよね。疲れている方は、一服の清涼剤に読んでみるといいですよ。
2015/11/17
hiro
瀧羽さん作品は『左京区七夕通東入ル』に続いて2冊目。『七夕通』は同じ京大卒の万城目さん、森見さんと比較しようと思った読んだ。けっこう面白かったので『恋月橋』を読む前に、題名が気になっていたこの本を読むことにした。解説には傑作小説とあったが、読後の率直な感想としては、残念ながら『七夕通』のような恋愛小説でもない、企業小説でもない、お仕事小説でもない、登場人物も限られた、話に広がりのない小説だと思った。枚数を増やして、もっと支店内の他の部署や田舎町の人々との交流を描いて、もう少し話に広がりがほしかった。
2013/01/03
おしゃべりメガネ
『うさぎパン』を読んですっかりハマった瀧羽さん作品で、前に読んだ『左京区~』が自分的にはイマイチ、フィットしなかったのでですが、今作はドンピシャのストライクでした。痛烈な失恋を経て、東京から平和な街に転職してきた28歳「弥生」、のんびりとした雰囲気の納豆メーカーで働き始め、そこはなかなか個性豊かなメンツの揃う職場でした。ちょくちょく通う居酒屋の女店主「桃子」さんもなかなかの強烈キャラで、もともとボリュームが少ない作品でしたがアッという間に読了でした。OLさんが自然体で再していく展開にココロが和みました。
2015/12/06
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
東京で証券会社で夜まで働いて、仕事に恋に疲れた弥生は、1時間に一本しかバスのない田舎の納豆メーカーに就職。はいはい、こういうやつね、なんてちょっと侮っていた。うん、確かに真新しさはないし何も起きないんだけど、それが疲れた心と体に沁みる。 実家でお母さんが朝から作ってくれる、細かく刻んだ野菜が入ったコンソメスープみたいな小説。田舎は田舎でめんどくさいことを知っている田舎出身ですが、東京の生活に疲れて田舎を恋しく思う気持ちもよくわかる。後味すっきり、心も体も少しだけ軽くなる。こういうお話もたまに読みたい。
2018/08/25
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