乱神(下) (幻冬舎文庫 た 49-2)
乱神(下) (幻冬舎文庫 た 49-2) / 感想・レビュー
シン
あっという間に読了しました。面白かったです。同時代の十字軍と元寇。現実にはなかったとは思いますが、全くなかったとも言い切れない十字軍の手助けによる元軍の撃退。いずれにしても当時の武士は島国独特の戦法の下本当に恩賞のためだけに戦っていたのだろうか?
2014/02/26
TheWho
いよいよ弘安の役が舞台となり、壮絶な攻防戦が描写されている。その中で印象的だったのが、十字軍騎士と鎌倉武士団との戦う大義の相違と苦悩だった。対外戦争に明け暮れる大陸国家に生きる十字軍騎士団と、対外戦争は皆無の鎌倉武士団の思いが、現代の国際情勢と一面平和ボケと称される現代の日本に象徴されているとも感じた。しかし十字軍騎士のエドワードとアランは、塩野七生の十字軍物語に登場するゴドフロワ・ブイヨンとタンク・レディとも似た魅力的な人物として語られ痛快かつ哀愁が漂う物語である。
2013/06/14
I love Michi
小説であるから史実かどうかは問題ではない。人間というものの崇高さに感銘を受けた。立場、民族を超えて、心の底で深く繋がっていく人と人との信頼、愛情、思いやり。この作家としては、今までとは違った対象の作品だが思わず引き込まれる筆の力はすごい。我々が日々忘れがちなもの---それは自然災害に対する構えだったり、人間が人間である証である美しい心だったりするのだが---に対して目を向けさせてくれる素晴らしい作家だと思う。
2016/08/18
terukravitz
図書館本 ★☆☆☆☆
2018/02/15
おそばやさん
解説の方が書いているように、またタイトルからも、筆者は、おそらく宗教や人の精神・心理にスポットを当てたいんだろうと思うのだが、わたしは、この本が途中からビジネス書に思えてきた。というのは、今回の戦いで次第では、国(会社)がなくなるくらいの厳しいものだが、勝ったからといって恩賞がでるわけではない。そうなるといかにして、組織を改革し、社員のモチベーションをあげていくかが重要になってくる・・・。北条時宗は元寇の3年後には亡くなっているという。組織のトップはいろいろと大変だな。
2013/03/21
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