シューメーカーの足音 (幻冬舎文庫)
シューメーカーの足音 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー
リキヨシオ
イギリスで世界一の靴職人となった斉藤良一と日本で小さな修理屋を営む榎本智哉。野望の斉藤と礼節の榎本という対照的な靴職人が13年前の事件から2人の物語が大きく動き出す。ミステリーのように2人の人生が交錯と戦いと逆転を繰り広げへていく面白さと同時に、革靴に人生を捧げて情熱を注ぎ続けるシューメーカーという職業の奥深さも描かれる。今まで革靴は仕事で仕方なく履くけど動きづらいからできたら履きたくない…という見方でしたが、快適さと痛みは紙一重…いい革靴が出来るまで手間がかかっていて魅力的だと思った。いい作品でした!
2015/03/05
nana&qoo
英国で活躍する日本人の紳士靴職人(シューメーカー)の斎藤と、東京一番町で靴修理を営む智哉。一応は復讐ミステリーですが、それよりも靴のウンチクが圧倒的に良かったです。ドーバー、シングルモンク、ジョンロブ等を検索しながら読みました。モノにこだわる男性作家らしい熱の入り様で、とても興味深く読み応えがありました。でも斎藤はもっと悪魔的なヒールで書いてあった方が、物語としては面白かったのかな、と思います。下ネタがスマートじゃないし、カリスマ性を感じない。それなのにモテキャラなのが個人的にしっくりきませんでした。
2018/08/05
もえたく
英国で革靴職人として成功しビジネス拡大を目論む野心家の男と日本で小さな店を営む革靴職人の男の物語。靴をモチーフとした小説を読むのは初めてだったので、斬新な感じ。ミステリー仕立てではありますが、ビジネス小説として読んでも面白い、拾いものな一冊でした。
2014/10/03
くりのすけ
作者の靴、それも紳士の英国製革靴についての造詣の深さが伝わってくる作品である。無論、それだけでなく、きちんとミステリ仕立てになっている。 これらを通して描かれているのは、大人の心理戦といったところだろうか。 また、小説を通して、英国仕立てのスーツの魅力、靴作りや関連する職人の話も随所にちりばめられていて、おしゃれ小説にもなっている。
2013/10/18
Masaaki Kaneda
私の実生活では触れる事のないであろう世界を垣間見れました本城さんはちょっと違った目のつけどころで作品書くので面白いです
2018/09/30
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