血の轍 (幻冬舎文庫)
血の轍 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー
いこ
私がこの本を読んだのは「しんたろーさん制作のドラマ」を観たからです。これが、すっごく良くて!!ドラマの後に原作本を読んだのですが、本の方は時系列がわかりづらくて。話が過去と現在を行ったり来たりするのですが、どこからが過去の場面なのかわからず、正直戸惑いました。しんたろーさんのドラマは、その点もわかりやすく、登場人物も魅力的で引き込まれました。あれ?ドラマのレビューじゃなかった。ええと、要するに、警察の公安部はここまでするよという怖~い話です。カフェであなたの隣に座ったその人、公安かもしれません。ご注意を!
2020/05/06
ちょこまーぶる
読み応えがあった一冊でした。警察内の刑事部と公安部の権力争いだけの内容ではなく、個人間の憎しみもその争いにリンクして、読みながら腹が立ったしまう部分もありますが、それが強烈に文面に引き込まれてしまうんですよね。それにしても、この話の中での国家を守るためには大切な公安という一般の人たちには馴染みの薄い部局の権力の行使の仕方や考え方に対しては、個人的には嫌悪感しか無かったですね。なので、読みながら刑事部の懸命な捜査の成り行きを、ひたすら応援してしまいました。で、登場人物と場面設定の転換の多さに翻弄されました。
2020/10/23
アッシュ姉
元刑事が殺害された事件をめぐり、かつての先輩後輩が真っ向対決。真相解明を急ぐ刑事部と隠蔽を目論む公安部が熾烈な争いを繰り広げていく。息詰まる攻防戦は読み応えあり。スロースタートからトップスピードへの加速度が凄い。過去と現在、時間軸を行き来しながらのスリリングな経過に、最後の最後まで気が抜けない展開は見事。勝手なイメージで少数精鋭だと思っていた公安の人材の豊富さに驚く。交代要員はんぱない。次から次へと投入。どんだけいるの~。
2017/02/13
ずっきん
刑事部と公安の壮絶な戦い。むあー、面白かった!KIDがツボど真ん中だったので、志水の前日譚的に読んだのも吉と出た。本当に使われてるかどうかはさておき、隠語が飛び交う極太警察小説。ちょー楽しい♪ 二転三転する怒涛の終盤。一番心配してたシメもオッケーーイ!(安堵の絶叫) 相場さんの「勧善懲悪は書きません」宣言を読んで、いや、それは別にいいけど、結末がモヤるのは勧善懲悪とは別問題だと思うよ?ってハラハラしてたのは内緒な。城戸と志水と兎沢でまた読みたい。城戸とー、志水とー、兎沢でー、またー、読みたい(念押し)
2020/09/25
ゆのん
面白かった。先が気になりページを捲る手が止まらない。刑事部と公安部の確執だけでなく個人的な憎しみがロボットの様な公安と人間味のある刑事を際立たせている。目的は違えど同じ事件を追うことになるのだが、この追いつ追われつが面白くハラハラドキドキしながら読んだ。警察内部がこの物語の様だったら一般人としては複雑なものはあるが…。『正義』を貫く為に手段を選ばないのは本当に『正義』と言えるのかという疑問を抱えたまま読了。
2021/01/25
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