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ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

作家
山内マリコ
出版社
幻冬舎
発売日
2014-04-10
ISBN
9784344421882
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ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

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ミカママ

久しぶりに「刺さる」作家さんと作品に出会った。しかも大好物の連作短編集。中学のとき成績もよくスポーツ万能でリア充だった椎名が各編をつなぐモチーフなのだけれど、彼のPOVでは物語は進まない。地方都市でくすぶる女子高生やフリーター、都会へ出たはいいけれどどこかその喧騒に足がすくんでしまう女子大生などなどが主人公。なにより著者さんの言葉選びやサブカルへの知識、が読者層を揺さぶって離さない。R18文学賞作家さんだし読メのTLでずっと気にはなっていたけれど、期待以上の相性のよさで今後の作品も楽しみでならない。

2023/02/19

❁かな❁

山内マリコさんの作品を読むのは2作目。今回もとても良かったです☆地方に住んでいる女の子の短編集。8編入り。地方と言っても田舎まではいかなくてイオンなどもある地方都市に住んでいる女の子のお話。もしかしたら誰にでもここから出たら何もかも上手くいくんじゃないかとか思ったことあるんじゃないでしょうか。いろんな女の子の想いが綴られています。切なく痛々しく、それでいておかしくてとても楽しめました!若気の至りで痛々しさも感じますが山内さんのポップでセンスのいい文体でどれも楽しく読めます♪他の作品も読んでみたいな♡

2015/02/23

エドワード

「県外にわざわざ出る人が何を考えているのか想像できない」人間と「都会でしか道は拓けないのよ」と言う人間の境目は先天的なもの。妻は富山県出身。文学と芸術が大好きな少女だった。横浜の大学に進んだ妻は美術館のケタ違いの豊富さに絶句した。一度この都会を知ってしまうと、もはや故郷の<ぼんやりトボケた地方のユルさ>を愛する同級生とは世の中が平行世界と化す。空港が出来、新幹線まで開通した故郷は、ますます殺伐さを増していると妻は言う。山内マリコさんのスピード感ある文章は痛烈でまぎれもなく都会のセンス。彼女も複雑だろうナ。

2015/06/19

ケンイチミズバ

アズミハルコをまだ読み続けているような錯覚に陥る。地方という地理的、心理的な縛りから抜け出せない若者、都会でなににもなれないまま結局地方に戻って来た若者、現実を直視すると焦りと諦めしかない。セブン、吉野家、スタバ、ツタヤ、マック、ABC マート、くら寿司、びっくりドンキー、ユニクロ、しまむら、西松屋、ニトリ、ガスト、青山、はるやま、イオン、私も辟易する。もう飽きたという気持ちはわかる。だれだ、地方をこんなにしてしまったのは。最近はこれらをソウル風土と呼ぶらしい。テキサス州から出てきたブレンダの場合、爆笑。

2018/08/15

ゴンゾウ@新潮部

都会に憧れを持つと言うか田舎の生活に満足できない女性達の心の内側が赤裸々に描かれている。男の自分からはリアルかどうかはわからないが女の子の本音トークが生々しくショッキングだった。そして必ずアイコンの様に田舎の生活に馴染むリア充男子椎名君が登場する。時にはイケメンだったり、おっさん臭かったり。椎名君が本音トークを際立たせている。

2018/02/09

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