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七十歳死亡法案、可決 (幻冬舎文庫)

七十歳死亡法案、可決 (幻冬舎文庫)

七十歳死亡法案、可決 (幻冬舎文庫)

作家
垣谷美雨
出版社
幻冬舎
発売日
2015-02-10
ISBN
9784344423053
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七十歳死亡法案、可決 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

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さてさて

年齢、境遇によって様々な考えが噴出するであろうこの作品。それは「七十歳死亡法案、可決」という衝撃的な言葉の裏に、この国の様々な問題に光が当たる物語でした。あまりに根深く、それでいて多くの人が日常の忙しさの中に振り返ろうとしてこなかったものでもありました。主人公・東洋子が送る介護の日々の中に色々なことを考えさせてくれたこの作品。とても読みやすい文章と、その構成の巧みさが故に、数々の問題の潜在が、すーっと心の中に沁み込んでいくのを感じたこの作品。強烈な書名の裏側に垣谷さんの強い思いを感じた傑作だと思いました。

2021/05/12

三代目 びあだいまおう

万々歳‼️読後にこんなスカッと感を味わえるとは!出口が見えない世界一の超高齢社会の日本、しかも少子化にも歯止めがきかない現実の中、題名に似た架空の対策例を自分なりに真剣に考えたことがあります。でもどれも立場変われば賛否も変わる難しい問題です。果ては『ロスト·ケア』しかないのかと。いや、最善の策があるじゃないか❗まさにこの本、これがリアルなら日本の未来を救うし、誰もが活性化するでしょう❗嗚呼、敏腕総理が強引にこの法案可決させてくれないかな?で、ネタバレ防ぐためにもこの本は国民に読ませたくないな(笑)‼️🙇

2019/08/13

小梅

衝撃的なタイトル。七十歳死亡法案が可決して2年後から七十歳以上の人は安楽死…義母はどうせ2年後には死ぬんだからとリハビリもしなくなる。負担は嫁にのしかかり、夫や子供も勝手ばかり。そりゃ、家出するよね。最後は明るい未来が見えて良かった。しかし、色々考えさせられました。

2017/11/19

nobby

現職ケアマネ・ヘルパー講師の立場からの一気読み。“70歳で死亡”現実的にはあり得ないであろう法案に、あながち全否定もできず…とはいえ描かれる玉田家はひどい人物ばかり(笑)在宅介護の疲労や施設介護の過酷さと並行して若者世代の苦悩を描く様子は面白かった。何にしても無知ほど怖いものはないのを改めて実感。車椅子・トイレ想定ないのがとにかく違和感だったが、最後に都合よく解決。法案の真意にもなるほど!

2015/04/06

yoshida

タイトルは衝撃的だが、今の日本で身近で誰しもが直面する問題に切り込んだ作品。2020年、七十歳死亡法案が可決。少子高齢化、膨らむ社会福祉費と医療費で国庫は破綻寸前。法の施行まで国民は様々な問題と現実に気付き、議論し意識を高める。老老介護、介護職員の薄給、ニートや引きこもり、ブラック企業での正社員、雇用の流動性が無いため定年まで忍従する正社員等。解説にもあるが、やはり自分の事は自分でやる事、社会的に自立する事、問題は抱え込まない事、困ったら誰かに頼る事等、当たり前の事に気付かせ、考えさせられる名著でした。

2016/10/22

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