夢を売る男 (幻冬舎文庫)
夢を売る男 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー
にいにい
出版業界の現実がこれでもかと暴露されている。また、人間の自惚れ・承認欲の深さとそれを商売に結びつける強かさを感じる。でも、牛河原部長の本に対する本当の思いを匂わすことで、いい話的な落ちで止めたのかな?本を出版することで、自分の存在価値を誇示したい人々、ジョイント・プレス方式で、金儲けと夢を叶える満足感を売る商売。ユーモアあふれる軽いブラックコメディー的な物語。サラッと読める一冊。もっと徹底的に出版界を敵にまわすかと思ったけど、、、、
2015/04/22
ゴンゾウ@新潮部
出版不況の中、一時話題になった自費出版。 その内幕をリアルに描いている。アマチュアの著者の心理をくすぐり費用を捻出させる牛河原の巧みな話術。詐欺まがいの商法にどこが夢を売る男かと思っていたが。読み進めるうちに牛河原の出版に対する矜持も垣間見れた。大好きな小説が廃れるのはおそろしい。
2018/12/12
昂 ふたたび
「金儲けには楽な道はない」痛快、牛河原劇場でした。最初、自費出版詐欺の大将かと想いきゃ、相手の状況を手玉に取るトークはお見事、引き込まれました。また、出版業界と作家の諸事情を楽しめました。牛河原さん、夢を売る男でした。私もいつか、自分史書こう。本にはしないけど。
2015/09/09
あすなろ
俺達は夢を売っているんだ。いや、この仕事は時折、夢を食い物にしている気がするのです。自費出版の応用で詐欺まがいのジョイント・プレスを売り込む。そんなあらすじ。しかし、この作品に百田氏は、痛烈に出版業界と読者に肘鉄を加えている。ご覧下さい、出版業界も読書家の一部もこんな体たらくですよ、と。ナカナカ描き得ないであろうシニカルな面白い作品だった。僕もそこのあなたも、一冊ぐらいは本を書けると思っているでしょ?そこからこの痛烈にシニカルな物語は始まります。
2016/02/12
マ・クベ
悪人のように思える編集長!しかし、そこにも正義があり、被害者にも正義がある!騙す方にも正義があり!騙される方にも正義がある。いろんな事がありますね!
2015/12/18
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