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女子をこじらせて (幻冬舎文庫)

女子をこじらせて (幻冬舎文庫)

女子をこじらせて (幻冬舎文庫)

作家
雨宮まみ
出版社
幻冬舎
発売日
2015-04-10
ISBN
9784344423213
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女子をこじらせて (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

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こばまり

氏の「40歳がくる!」を読むために代表作を。かつてサブカルの浅瀬に腰くらいまで浸かったことのある身には共感点多数。私も「pink」のユミちゃんに憧れて身悶えしていたっけ。ユルい感じのエッセイかと思いきや、痛ましいまでの戦いの記録であった。解説は上野千鶴子氏。

2024/06/16

くまさん

 衝撃的な研究書であると思う。そのインパクトは何かをわかったように口にすることもはばかられるほどで、男性原理の欲望の巣窟をえぐられるようだった。自己嫌悪はどのようにして生まれるか。身に被った傷は、傷を負わせた当の主体や関係によってしか塗りかえられないのか。問いは続く。過去に戻って、よじれて絡まった糸を解きほぐすことはできないかもしれない。でもこの社会で女性であることそのものに宿る苦難の語りが、観念がまとわりついた目を開かせてくれる。私の女性観は、本書との出会いによって、その前と後に分けられるように思う。

2019/01/10

haruaki

女に生まれ、女から逃げたくなる気持ち、女として扱われたいという気持ち、矛盾しながらも揺れる強い葛藤に共感する。他者からの価値観や言葉に繊細に傷付きながらも刺激され、自分の心と世間の言葉の間で苦しむ姿と飾り気のない文章に、読んでいて胸が痛くなる。わかる、その怒りも悲しみも味わった事がある、と。似た痛みを感じている人がいるという事はなんと心を安らかにさせてくれるのだろう。他者に傷付きながらも他者との中でしか自分の心は解放されていかないと著者は言う。生きづらいと感じていても、前を向く勇気が出てくる本でした。

2018/07/13

skellig@topsy-turvy

読書中ずっと、ぱっくり開いた傷口に砂を塗り込まれてる気がしてた。女としての私とは?人間としての私とは?個人としての私とは?著者の力強い自己分析・表明と言葉には、体験に裏打ちされたエネルギーがある。自分を上手く社会的入れ物に納められず、自分に価値など1ミリもないと思い、全てに「諦め」を前提としてしまう癖が多少なりともあるもので、結構グサグサ来ました。こういう痛いけど、すっきりさせてくれる(もやもやも残るけどね、全部がすぐに解決する訳じゃないから)本は大事。読み返すのが恐くもあるんだけど、薬って苦いもんね。

2015/11/08

なるみ(旧Narumi)

図書館で偶然見かけてお名前だけ存じ上げていた雨宮まみさん。その後訃報を耳にし、少し気持ちを引き締めて読み始めましたが、非常に面白く読みごたえのある一冊でした。自分自身、そして女性というものを、ご自分の職業を通じて真摯に考え、文章化されていました。これからも他の著作を読んでみたいです。

2016/11/26

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