公事宿事件書留帳 二十一 虹の見えた日 (幻冬舎時代小説文庫)
公事宿事件書留帳 二十一 虹の見えた日 (幻冬舎時代小説文庫) / 感想・レビュー
アルピニア
シリーズ二十一集。今回も囚人に情けをかけて捕らえられた牢番や、村の宝の弥勒菩薩を茶道具屋に騙し取られた男、などが登場するが、このシリーズは主人公の菊太郎が弱者を助け、決して悪い結末にはならないので、安心して読める。心に残ったのは「赤緒の下駄」。祇園祭の雑踏で生き別れになった幼い娘を探し続ける父親。その娘は大店の夫婦に助けられて大切に育てられていた。菊太郎は大店の主人を問いただすが・・。切ない展開だった。「虹の見えた日」では、お清が活躍する。お清のこれからの成長が楽しみになった。
2018/10/31
suzu
迷子の子供の話がたまらない。泣いてしまう。お父さんええひとや。つらい。
2021/03/09
qoop
シリーズ21冊目。スーパー浪人・菊太郎の突出ぶりは本作の肝だけれど、お清をどう扱うのかが気になる。周囲を落としてお清を上げる表題作は新展開ゆえのご祝儀と捉えるべきか、それとも今後も似たような展開になるのか(いわゆる少女らしい活躍をさせなかったのは作者の慧眼)。このままの流れで作品世界のパワーバランスを崩すということはさすがにないだろう。次巻以降どうなっていくのか、期待。
2015/07/05
まゆ子
★★★★☆ 割と好きな話が多かった。
2015/06/21
kinta
シリーズ21冊目。 ようやく時間が動いた感があります。 丁稚2人が大きくなり視点も変わり、そしてお清ちゃんが公事師になりたい、なんて言って来た。 大人が活躍する、から見守る立場へ。 大樹が倒れる、という言葉も出てきました。 いつ変わっていくのやら。 変わらない美しさと変る美しさが相反するものではないことを実証してくれているようです。
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