特命 (幻冬舎文庫)
特命 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー
SOHSA
《個人借用本》麻生幾氏の作品はこれが初読。スピード感ある展開は、否応なく読み手を引き込む。多くの伏線が張られ、それが最終的にどのように回収されていくのか、まさにそれが本作の謎解きの部分でもあった。同氏の作品は難解との評が多いが、確かに頷ける一面はある。途中の展開に比べて結末は期待以上のものではなかったが、エピローグ最終頁は意味深長だ。結局、本当の真実はどこにあったのか、誰が知っていたのか。入れ子細工のように余韻を残したまま物語は終わる。
2016/04/13
みりん。
主要国サミット前に起きた成田空港での怪死の特命を受けた伊賀。時間が迫るなかで真相に迫れるのか、というはらはらさせる感じは読む上でモチベーションだけど、なにせ登場人物が多すぎで話を見失うこと何回か。。最後の展開に納得ができないとこもあって、後読感は、うーん。。わかったことは主人公がいつだってヒーローなわけではないってことね。
2015/11/29
ごんちゃん
サミット開催を前に空港で怪死した男の謎を追うエリート官僚。麻生幾にしては読みやすくてビックリ。しかーし、せっかく読みやすくなったのに、あまり面白くないぞー。最初からオチ判るし。ああ残念。
2016/03/18
あつし@
久しぶりの麻生幾作品。相変わらず広範囲で密度が濃く登場人物も多い。おかげでスピード感ある展開は楽しめたが読後に確認整理しなおさないと腑に落ちない点もあった。驚くのは2008洞爺湖サミットでのテロ未遂事件を扱った本作をサミット開幕よりひと月早い6月に刊行していること。10年経って今年伊勢志摩サミットの年。この10年中東情勢のモザイク化、ISの動向と知る機会が多かったので対国際的テロ組織を扱う本作もやけにリアルに感じる。そんな時期を得た文庫版の発刊だろうか。サミット、五輪への警鐘と読むと面白い?
2016/02/07
新山下
「宣戦布告」以来国の危機管理をテーマとする作品が多い著者のスパイ小説。主人公は出世欲旺盛な警察官僚で特命のために寝食を忘れて努力したが以外な結末で、犠牲者が多すぎたのに何が国益で正義であったのかわからないフィクションであった。
2016/02/29
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