殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)
殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー
ナルピーチ
前向性健忘症により記憶が数十分しか持たない男VS他人の記憶を改変できる殺人鬼の死闘を描いた小説。記憶を保てない状況の中で、どうやって殺人鬼と渡りあっていくのか!?その類いまれな推理力と病気の融合が生みだした奇跡の顛末とは…。常識外の設定は良い意味で分かりやすく、そして解りづらい!そんなヤスミンの遊び心にまたしても楽しませてもらった。読後は絶対に気になるだろう最後の一行…。いや、どういう事なんだ?結局あそこまで頁を遡るも…。はぁ~、この記憶を読書前まで消して、またゼロの状態から再読したい!
2023/11/25
H!deking
記憶が数十分しかもたない記憶障害の主人公と、他人の記憶を上書き出来るゲス殺人鬼の対決といったところでしょうか。いやー面白かった!
2020/10/18
かぷち
めっちゃ面白かった!最近絶賛ばかりしてる気もするが、面白い作品が続いてるんだから仕方ない、というか嬉しい。記憶がキーワードのこの作品、まさに記憶を消して読み直したい。簡単に言うとフレディvsジェイソンみたいなノリの超人系バトルミステリなんだが、よくある設定と決定的に違うのが片方は絶望的に弱いという事。のび太が秘密道具無しにメカゴジラに挑むぐらいの絶望感。暖簾に腕押し、二階から目薬。もう最初の1ページから作家さん飛ばしてて、どうなるんだって先が気になるわ。徹夜本です。
2024/05/19
HANA
前向性健忘症で記憶が数十分しかもたない主人公、記録するためのノートには「今、自分は殺人鬼と戦っている」の文字が…。読み始めた時は映画『メメント』の二番煎じかと思ったけど、いやコレ凄いわ。ネタバレになるので詳しくは書けないけど、殺人鬼との闘いが記憶に関するものなので彼と出会ってからの緊張感が只事ではない。一見弱点なのが逆に武器になったり、信用できない記憶を如何に記録するかという緊張感が常に付きまとい。虚々実々の駆け引きから目が離せない。一部すっきりしない部分もあるけど、一気読みさせられる一冊でした。
2022/02/18
ま~くん
小説でこれ迄見てきたどの凶悪な殺人鬼よりも性質が悪く、胸糞悪い下衆な犯人だった。記憶が数十分しか持たない主人公田村二吉と相手に触れて言葉を聞かせれば立ち所に記憶を改竄出来る特殊能力を持つ殺人鬼雲英光男。駅で肩がぶつかった人を線路に叩き落とし、街ですれ違ったイイ女は全て暴行、揚句殺してしまう。だが目撃者の記憶は全て改竄し、本人は雲隠れ。殺した人数は100人超。二吉が雲英とどう対決するのか、そして雲英にどんな酷い結末が待っているのかとワクワクしながら一気読み。目撃者不在の犯罪を如何に立証するか。二吉に幸あれ!
2022/08/26
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