坊さんのくるぶし 鎌倉三光寺の諸行無常な日常 (幻冬舎文庫)
坊さんのくるぶし 鎌倉三光寺の諸行無常な日常 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー
しんごろ
寺の息子でありながら、仏教嫌いの皆道を中心に若い坊さん達の成長物語!さらっと仏教、修行についてもわかり楽しく読めました。禅一さん、渋い。渋すぎるよ。背中でものを言うタイプだね。円諦貫首、ノリが軽い感じだけど理想の上司という感じで憧れますね。ラストの方では、坊主でもそこは若者。青春してるじゃん!というノリもいいね。皆道、気づけば境地にゆるやかに達していた。武士道、騎士道といろいろあるけれど、仏道を極めるのも、ひとつの道ですね。
2019/07/10
相田うえお
★★★★☆19018 本屋でタイトル見たときに「坊さんかぁ〜、どうかなぁ〜」などと思いましたが、読んでみると出だしから面白感が漂ってまして、読み進むにつれていつのまにか心を掴まれてしまってるという感じでした。この先生が書けば坊さんモチーフでも面白い話になっちゃうんだなぁ〜と。(成田名璃子さんは話の膨らませ方がやっぱり上手いなぁと常々思います。)さて、この話、お寺の跡継ぎ息子のいい加減さが住職の逆鱗に触れ、しばらくの間、修行寺に行かされる事になるんですが、そこで色々な出来事が!まあ、楽しく読めました。
2019/02/17
カメ吉
面白かった。さすが成田作品でした。煩悩だらけのダメダメな世襲若坊主が鎌倉の三光寺に修行に出され禁欲&禁欲な生活に。同期?たちと理不尽的な先輩僧侶の修行に何度となく逃げ出そうとする主人公の皆道に共感してしまう。坊さんでありながら仏教嫌いで競馬好きと煩悩ありまくりで好感が持て笑えた。 2人の先輩僧侶の対極的な宗教感も面白かった。 そんな皆道も修行に耐えてくうちに徐々に変化が見えてきて後半に悟りの境地?にたどり着く場面では少し感動的でもあった。 仏教や寺が舞台ですが青春モノみたいな印象でした。
2019/04/09
タイ子
父親から鎌倉のお寺に修行を命じられた皆道。お布施をくすねて競馬につぎこみ、法要が寒いからとお経を読み飛ばし、2倍速で読み上げるわ、それがバレたら僧侶の親じゃなくても怒るわ(いや、僧侶だから怒ったのよ)。お寺に入門したはいいけどそこにいるのは何だか訳ありの僧たち。厳しい先輩僧侶にしごかれ、優しいイケメン僧侶に励まされ、アメとムチか?と思っていたら色々出てくる訳ありごと。共に修行に入った3人の僧たちとの友情、全てお見通しの如くのお寺の貫首様の下で成長していく若き僧侶たち。修行は一生、色即是空。がんばれ!
2020/01/28
papako
ものすごく良かった!お寺とか仏教とか葬儀とか、色々思っていた事にも気づかされた。現代っ子の寺の息子皆道が修行寺で新しく生まれなおした!煩悩に悩まされながら、修行を疑いながら、最後は貫首と共に座禅をするまでにのめり込む。『苦しみにしがみつくな』これはすごい言葉だ。修行しても悟れるわけではないけれど、今という立ち位置を手に入れられるのかも。疑うからこそ見えてくるもの。何が良かったのか伝えられてないけど、すごく心に響きました。読んで良かった。
2019/08/27
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