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わたしたちは銀のフォークと薬を手にして (幻冬舎文庫)

わたしたちは銀のフォークと薬を手にして (幻冬舎文庫)

わたしたちは銀のフォークと薬を手にして (幻冬舎文庫)

作家
島本理生
出版社
幻冬舎
発売日
2020-04-08
ISBN
9784344429666
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わたしたちは銀のフォークと薬を手にして (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

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ミカママ

タイトルからずっと気になっていた作品。へぇ、銀の「スプーン」じゃないんだ?薬っていうのは何かヤバい系想像していたが、予想をうまく裏切られた。登場人物たちはまさにアラサーど真ん中。仕事をしていればそれなりに、結婚していてもそれなりにいろいろ迷うお年頃だ。知世はそんな中、歳の離れた(40代後半かと思われる)椎名さんと出逢うが、彼は難病を抱えていた…。「よそになんて行かないで、俺とずっといてほしい。(途中略)全力で幸せにするから」あぁ、膝カックン。

2023/09/27

黒瀬

ワーカーホリック気味な知世は仕事で出会った一回りほど年上の椎名とデートをすることが楽しみ。バツイチの彼と恋人とは言い難い関係を築くが、ある日打ち明けられた秘密によって行方の分からない恋の道を彷徨うことに。島本さんの描く作品では珍しく感じられるほど椎名という男性が良い人で驚きを禁じ得ない。かと思えば知世の友人である飯田ちゃんと茉奈が案の定ロクでもない男と関係を築いていて苦笑。傷付ける優しさは島本さんの作品には切っても切り離せない印象を受けました。章ごとのサブタイトルが好き。

2020/06/10

エドワード

銀の匙をくわえて生まれて来ても、幸福かどうか、生きてみなければわからない。最近の島本理生さんは攻めて来るな。OLの知世が出会った椎名。年が離れた男女のデートは、音楽や映画ではなく食と旅へ向かう。しかも椎名にはエイズという持病があった。江ノ島、大阪、大井川鉄道。愉楽の極みから奈落の底まで、落差の激しい二人の恋を誰が止められよう。結婚相談所に通う藤島茉奈。バーで戦う飯田真澄。二人の親友も恋と結婚に悩む同士だ。「どこへも行ける孤独だってあるだろう。だけど、どこへも行けない孤独だってあるのだ。」至言だ。

2020/05/05

おかむー

こんなに柔らかい島本理生もあるのか。ヒリヒリするような傷だらけのココロに血をにじませる島本節からカドが取れたというか棘が抜けたというか…うーむ違うな。堪えに堪えて結局は全力で飛び込んでダメージをうけていたのが過去の島本作品でしたが、今作では傷つくことを恐れながらいい意味でパートナーとの間合いを測りながら少しづつ距離を縮めてゆくヒロイン・知世と、サブストーリーでは知世の友や妹がココロの在り処に折り合いをつけてゆく。危うそうでも衝突なくハッピーエンドとなるのも島本作品では異例ですね。『よくできました』。

2020/07/19

アッシュ姉

美味しい本を求めて手にしたら恋愛小説だったが、思いの外よかった。バツイチで年の差があって難病を抱えてと聞くとちょっと腰が引けてしまうが、とっても素敵な椎名さんと出会った知世。食と旅を通してゆっくりと近づいていく二人が好ましい。みんな幸あれと心から願う。穏やかで優しい読み心地のなか、どうしても気になって仕方がなかったことが登場人物の名前。主人公が知世で恋人が椎名さん。ん?んん?椎名桔平と原田知世はやっぱり再婚するの?島本さん何か知ってるの?どうなの~!と悶々とした桔平ちゃんファンの私なのでした。

2021/09/22

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