家康〈五〉 本能寺の変 (幻冬舎時代小説文庫)
家康〈五〉 本能寺の変 (幻冬舎時代小説文庫) / 感想・レビュー
starbro
安部 龍太郎は、新作中心に読んでいる作家です。著者版家康が途切れていると思っていたら、単行本から文庫本になって書き続けられていました。シリーズ読破を再開し、★安部龍太郎版家康完読幕府を立上げました。https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11880428 第五巻は、本能寺の変&伊賀越えでした。家康とお市の方が男女の関係にあり、結婚する可能性があったとは驚きです。続いて第六巻へ。
2023/01/02
ちょろこ
家康の人生、5巻の一冊。本能寺の変と伊賀越え、家康の人生に於いて最大とも言える難所を安部家康はどう切り抜けるのか、共に伊賀を越える気分で一気に駆け抜けた。ひと月半の間に何度もどうするポイントが彼を襲ったのね。本能寺の変直前の明智光秀、近衛前久の言動にドキドキ。信長という朝廷や幕府にとって厚い、圧力のような雲はこうもあっけなく取り払われてしまったんだと思うと儚さを感じずにはいられない。伊賀越えは幻術ありのハラハラ感。ようやくひと息つけた家康の、家臣の意見にきちんと耳を傾ける姿勢はやっぱり天下人に向いている。
2023/07/03
えみ
儚く刹那的なこの世に武人たちは今何思う。戦国時代最大の事件、「本能寺の変」が遂にやってきた。そのとき家康41歳。友であり兄であり教師でもある織田信長、天下統一目前にしてその剛毅な男は本能寺の炎に巻かれ灰と帰して散る。畏怖の念を抱きつつ、その人柄に敬愛を、その手腕に尊敬を抱き続けた家康。信長という指針を無くし、どう動くのか?著者・阿部龍太郎による「本能寺の変」、そして命を懸けた「伊賀越え」の史観、とても興味深くその後の歴史を知っている者としても面白く読めた。もはや歴史書としての一冊に並べられるくらい優良本!
2020/11/19
Kiyoshi Utsugi
安部龍太郎の「家康(五) 本能寺の変」を読了しました。 家康にとっても一番大きな分岐点となったであろう本能寺の変と、その際に堺にいた家康が伊賀越えをするところが、この巻の一番のクライマックス。全体の中でもベスト3になるのではないかと思います。 安部龍太郎が考える本能寺の変の黒幕は、本書を読んでのお楽しみ。 世間で言われているものの中の一つでした。 伊賀越えのところでは、先日訪れた宇治田原にある山口城が出てきたので、なるほどなと思いながら読んでました。
2023/03/08
koji
安部龍「家康」第5巻。愈々本能寺の変。藤田さんの解説にあるように、近年信長暗殺は重要資料の発見が相次いでいます。本書も、明智光秀のクーデターが、長宗我部滅亡を防ぎ足利幕府再興にあったことを元に、近衛前久の怪しさの描写等読み応えのあるストーリーが展開します。更に伊賀越え。甲賀、伊賀の妖術の描写は、私世代には「仮面の忍者赤影」を彷彿とさせ血が沸き立ちました。それにしても家康の強運。一見すると「中国大返し」の秀吉の活躍で後れを取ったように見えますが、甲斐・信濃を平定し基板を築き覇権の足がかりを作ります。さあ6巻
2023/10/13
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