信長、天が誅する (幻冬舎時代小説文庫)
信長、天が誅する (幻冬舎時代小説文庫) / 感想・レビュー
のぶ
信長プロジェクトの2冊目。木下昌輝さんの「信長、天を堕とす」を先に読んでいたので信長の行動はだいたい分かっており、スムーズに読み進める事ができた。木下さんの方は信長自身が主人公となり、本人の視点から、その人物像を描いているものであったが、本作は信長の周辺で関わった大名を描き、その一人として信長という人物を浮き立たせているのが興味深かった。関わった人物の多さにはただ驚いた。こちらの本でも戦の場面がやたら多く、読んでいて疲れた。後半では光秀が登場し、ラストの「敵は本能寺にあり」の一言が印象的。
2021/08/30
けやき
信長を彼に関わった人物の視点から描く。明智光秀を本能寺の変へ駆り立てる理由が面白かった。木下昌輝さんの「信長、天を堕とす」と対となる作品。
2021/08/07
如水
木下昌輝作『信長、天を堕とす』とのコラボ作品。本作品が信長の敵役を主体にして物語が進んで行き、木下昌輝作は信長主体。で、両方共『同背景』で有るとゆ~、中々面白い企画だったのですが…天を堕とすの内容、ほぼ覚えて無い💦この作品を文庫本で買って読んで『あぁ~!?』ってなりました。天野先生、この頃信長の敵役か関係人物ばっかり描いている様な…『暁の魔王』見たいな信長主人公!見たいなのをもう一度読みたいモノです。ただ…脇役だろ~が敵役だろ~が、主人公達の心情は斬新、かつ短編集なので読み易い。と思われます👍
2021/09/21
豆電球
全5章、各章信長と敵対した人物を主人公に据えて信長像を炙り出していくという、ちょっと面白い趣向の小説。お市と浅井長政の2章もよかったけど、個人的には4章の武田勝頼がとても好きでした。人として生を全うしようと足掻く勝頼が、天道をいかんとする信長と対極をなし、それぞれの生き様を浮き上がらせるという手法。勝頼と言えば武田を滅亡に導いたお坊ちゃんというイメージでしたが、なかなか面白い。勝頼の小説を探して読みたくなりました。こちらの小説には今度は別の作家が信長目線で同じ戦や人物を描く対となる本があり、次はそちらを。
2021/09/24
tako_machida
打倒信長を誓った5人がそれぞれ主人公となる連作短編集。井伊直盛、お市、下妻頼旦、武田勝頼、明智光秀の視点が斬新で、桶狭間から本能寺までノンストップで読めました!
2022/02/11
感想・レビューをもっと見る