帆立の詫び状 てんやわんや編 (幻冬舎文庫 し 50-1)
帆立の詫び状 てんやわんや編 (幻冬舎文庫 し 50-1) / 感想・レビュー
旅するランナー
〆切破りしながら、プライベートを楽しんでる後ろめたさを、編集者各位に詫びるエッセイ集。第一章:アメリカ逃亡編、第二章:あれもこれも好き、第三章:やっぱり小説が好きに一応分類はされてますけど、首尾一貫してぶっちゃけ気味に赤裸々々です。小説のドラマ化に際し、脚本は読まないけど、原作利用許諾契約書を熟読するのは流石だと思いますし、嫌なことをされると書き残しているという、「黒革の手帖」にちなんで名付けられた「黒腹の手帖」の暴露本としての出版に期待せずにはいられません。
2023/09/04
Kanonlicht
メディアで目にするたび、経歴はもちろんのこと、性格も面白い人だなと思っていたので、どんなエッセイを書くのか興味津々で手に取った。締め切りを守らないことへのお詫びに始まり、自分自身のこと、世の中のことを飾らず正直に書いていて、小説家の視点に加え、弁護士の視点としても読めて面白い。時折「読んでいて楽しいですか?」と読者への問いかけが入るあたり、エンタメ小説家としての本分を守りたいという著者の気概が感じられて拍手を送りたくなった。
2023/02/26
まちゃ
東大卒、弁護士、そして『このミステリーがすごい!』大賞受賞の人気作家。どんだけ才媛なのよって思ってました。そんな彼女の人としての一面を垣間見ることのできるエッセイ。親近感の湧く内容で良かったです。ガチャピン愛と、本人曰く「ガチャピン似」にニンマリ。新川帆立≒ガチャピンが刷り込まれてしまいましたよ(笑)。これからどんな作品を読ませてくれるのか楽しみな作家さんです。
2023/03/29
itica
新川帆立さんのエッセイは初めて読む。「イエローストーンで政治談議」は法律家らしい視点だなあと思ったり、「東大女子という呪い」になるほどなるほどと頷いたり。東大卒で弁護士で元雀士と何かと注目を集める経歴の帆立さんだが、中身は可愛らしい、年相応の女性だった。今後、小説でどんな世界を見せてくれるのだろうと期待する一方で、働き過ぎではないかと少々心配。
2023/03/07
いたろう
帆立さんの初エッセイ集。「元彼の遺言状」で、このミス大賞を獲ってデビューした時に、東大卒の弁護士で、元プロ雀士(!)という経歴に驚いた。このエッセイで、その辺りのこと、特にプロ雀士になったいきさつなどが読めるかと思ったが、webマガジンの掲載を文庫化したもののため、そういう話は、また次の機会に(?)デビュー作で、軽い作風だと思ったが、それ以降、公取委員会を舞台にした社会派ミステリなど、しかも、結構ハイペースで出していて、先行きが楽しみな作家。そんな帆立さんの、人となりが分かり、それはそれで興味深く読めた。
2023/05/08
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