私たちは人生に翻弄されるただの葉っぱなんかではない (幻冬舎文庫 き 3-25)
私たちは人生に翻弄されるただの葉っぱなんかではない (幻冬舎文庫 き 3-25) / 感想・レビュー
風地
「あの空は夏の中」などヒリヒリするような片恋や別れ、センチメンタルという言葉がぴったりだった銀色夏生さんが、どんな風に枯れたのか興味津々で読んでみたら…。なんと言うか、孤高の人になってた⁈常に俯瞰して見るような考え方を示し、生きながらにしてこちら側ではない、彼岸に行ってしまったかのような。感受性の強い人の、一つの極端なあり様に見えた。随所に自分とは違う視点が示されていて、刺激的でもあった。10代の終わり、女の子の気持ちの代弁者と熱狂していた私と、そういう経験がない人とでは感じ方が違うようにも思う。
2023/06/07
espoir
静かな言葉の中に、時々ハッとする言葉が散りばめられている、そんな一冊だった。ここに書くと長くなってしまうので、ノートに記そうと思う。
2023/07/15
雪
育児に追われながらようやくKindleにてよみおえる。初めて詩集以外を読んだ。自分にはない考えや思いや捉え方があって面白かった。イラストがまたなんともいえない良さがある
2024/02/17
りんご1つ
想像以上に響きました。人は皆そのままで良い、素晴らしい、というのはよく聞くけど、夏生さんはさらにそれだけではだめで、素晴らしいということの重要性を意識せよと言う。意識するためには、それに気付かなくてはならない、そのために自分を知る…というのが腑に落ちた。また、私はよく生徒役だなあという自覚があるが、答えは外にある、ではなく自分の中を探す、というのをしてみたい。
2023/09/16
tycho
最近ずっと元気がなくてやっとの休みにちらちらと最後を読んだ。学生の頃、「カイルの森」という本を読んで大好きだと思った銀色夏生のエッセイは、同じジャンルの音楽が好きでもパンクのモッズとスキンズのような感じでなんか違ったかも、という少しの心寂しさを残した。大人になって、この柔らかな優しさが妙に居心地悪くなってしまったのかも。たまの一言一言はやはり嬉しく思うような言葉だったから良い距離感を持って、この気持ちを大事にしていこうと思う。
2023/09/16
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