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薔薇色じゃない

薔薇色じゃない

薔薇色じゃない

作家
凪良ゆう
奈良千春
出版社
幻冬舎コミックス
発売日
2016-06-29
ISBN
9784344837416
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薔薇色じゃない / 感想・レビュー

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miyu

リアル。なんてリアルなんだろう。確かにこれは男性同士のカップルの話なのに私にとってそこは二の次三の次で、むしろ人と人が解り合い相手を愛おしむ難しさを痛感した。特に二人が仕事を持っていて忙しい場合などパートナーを思いやる時間や心の余裕は無くなることが多い。あるある感満載で自分のことかよと密かに周囲を見回したのは内緒だ。知り合ってすぐめくるめくような日々を過ごし途中で軽く嫉妬や喧嘩をして元の鞘に収まる、そんなお手軽ハッピーなBLが蔓延る中、凪良ゆうはいつだって惜しみなく真剣に現実を見せてくる。本当に大好きだ。

2018/03/20

那義乱丸

エロを読ませるためだけのBL本に飽き飽きしている私は、恋愛だけでなく人生の機微が描かれたこの本に大満足!人生に幾度となく訪れる分岐点。作中に何度も出てくる選択肢を問うフレーズがとても印象的だ。でも、どれほど慎重に選択しても後になって後悔するというのは往々にしてあることで。恋愛、仕事、別離と再会……水野と阿久津の紡いだ15年の年月に起こる様々な出来事に、時に共感したり、時に憤慨したり、時に涙したりと心を揺さぶられながら読了。帯の「すべてを越えた、かけがえのない存在」。そういう相手と巡り会えた二人は幸せ者だ。

2016/08/21

nono

BL。阿久津と水野、二人の出会いの20歳の頃から35歳の現在迄の普通の人達のお話。とっても良かったです。出会った時には運命の恋!なんて思っていても、人生色んな事情で遠回りもすれば、立ち止まる時もある。それでもそれこそ土下座をしてでも足掻く必要と、変わらぬ想いが必要だなと、しみじみ。人生の転機の瞬間に選ぶ方が正しいか間違っているのか、そもそも正解があるのか?試行錯誤しながら二人の選んだ人生が豊かで幸多かれと思いながら、幸せに読了。

2017/08/24

めめめ

読んだあと、分厚さが手にどっしりきた。二人の十五年間の重みに。受も攻もお互い以外の相手とセックスするし(別れてる間にね)、ライトで明るいフワフワピンク色のBLじゃないけど、ここに描かれてるのは間違いなく二人の男同士の色濃い恋愛模様だった。人生の標識を無視して暴走できないのが大人の辛さなのかね…。だからこそ、紆余曲折を経てたどり着いた関係を大事にして欲しい。シンプルなのに深みある凪良節が出汁のように染み渡る一冊でした。それにしても、あー、私も「才」のような店で呑みたい…。

2016/07/04

のこ

人生の選択においてどの道が正しいのかなんて誰にもわからないし、失敗しなければわからない正解というものもある。とても身近で普遍的なお話でした。ただ恋愛だけでは生きられない、仕事も家族も生きていく上で大切な様々な物と折り合いをつけながら、悩み迷い、つまづきを繰り返し、やっと幸せに辿りつけた2人。この先も分岐点はあるのだろうけれど、2人の関係だけはきっともう大丈夫と思えます。弱さ、愚かさを持ち合わせる普通の人であるからこそ主人公2人を愛おしく感じました。「真夜中クロニクル」の真下陽光がチラリ出てきて嬉しい♡

2016/07/05

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