センチメントの行方 (4) (バーズコミックス)
センチメントの行方 (4) (バーズコミックス) / 感想・レビュー
祐樹一依
【◎】誰が詠んだか…「少女にセンチメンタルなんて感情は存在しない」。これはまさしく虚構の産物に与えられたキャプチャであり、実際にそんなことは有り得ないこともわかっている。それでもなお、有機物と無機物の境目を辿るかのように、少年と少女、大人と子供、男と女の垣根を隔てる部分を壊して融かして混ざり合いたい欲望を、多くの創造者は想像したがる。巻末の後書きがシリーズ4巻をまとめあげているので、そこまで読んでの作品だと思います。前作の「季節」も読みたいなと思います。
2023/07/10
クマリカ
未成熟で男から性的に搾取される弱い立場の筈の少女が強い 強く賢く美しくなにか超越的に自己確立し燦然と光放って起立している 男達の薄汚い欲望や浅はかな行動を見透かし冷たく笑い無傷で跳ね返す無敵の金剛体 思弁的純潔と実践的純潔 究極まで考え抜かれた欲望の身体性と心と他者の問題 セックスや快楽の奥にあるなにか奥の院 神殿の巫女達が自分の中にそして他者の中になにがあるのかもっときちんと考えろと諭す 最後が百合締め括りで最高でした 強くおすすめします
2020/12/12
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