快楽なくして何が人生 (幻冬舎新書 た 2-1)
快楽なくして何が人生 (幻冬舎新書 た 2-1) / 感想・レビュー
てんちゃん
知る人ぞ知る団鬼六先生の自伝。助平なおじいちゃんの思い出話と思っておおらかな気持ちで読むのが正しい読み方(^^)真面目に生きてるのに、アウトローになっていく人生がなんとも面白い。倒錯した奇人変人?との交流。でも、団さんの語りを通すと、愛人もSMも『有り』な文化に思えてくる。信じられない世界だけど、ホントにあるんだろうなぁ。最終章で、女編集者を軽く苛めて締め括る団さんのSっ気もチャーミング。ちなみに私の職場は堅い人が多くて、団鬼六を知ってる人はいませんでした。残念(T-T)
2016/04/17
mitei
著者団鬼六の女性遍歴をある程度垣間見られた。自分もこんな生き方できたら面白いなぁと思った。
2011/01/15
tori
作者にとっての快楽=女や性が強め。極めて正統な?人間に思え、真面目な人柄と底に巣食う欲望や周りからの影響により作り上げられた人格の不安定さが面白い。 普段読む本とは少しテイストが異なったため、多少の読みづらさはあったが、こういう人生を覗き見れるのは貴重。明治の文豪みたいな人。 言葉や語り口調が美しいと思った。
2020/02/12
雨音-amane-
官能小説第一人者の青年時代からの回想録。末期の腎不全でありながら治療を拒否。禁欲生活で長生きする位なら死んだ方がましという根っからの快楽主義者。健康な時はそう言えても本当に死を前にして同じ事が言えるというのが凄い。女子学生や自分が経営していた飲み屋のホステス4人同時との愛人契約の話は面白かった。愛人て条件を決めて割と冷静になるものなんですね。「男性たるもの絶対に愛人を持つべき、愛人は必要不可欠」と熱弁しその自分の経験を赤裸々に語る。これはぜひ著者の奥さん側からの回想録を読んでみたい。
2015/03/07
マガリ
団鬼六、官能小説の第一人者の自叙伝。このとき75歳、末期の腎不全の中、人生を回想しながら「快楽」について語る。堕落した父親に強い嫌悪感を抱く青年だったが、真面目な恋愛も突然の別れ、友人・親戚を裏切り借金からの逃亡、旧友の歪んだ夫婦関係との出会い、小説家後の愛人との生活、、、とにかく波乱万丈。ひとつも作品を読んだことはないが、おそらく内在する感性が色濃く描かれるのだろう。あまり共感は出来なかったが、衝撃的ではあった。価値観は十人十色だ。ただ、ブレない生き方を貫く姿は漢らしいと感じた。2006年11月刊行
2013/02/19
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