いじめと探偵 (幻冬舎新書)
いじめと探偵 (幻冬舎新書) / 感想・レビュー
ばりぼー
今や、一部の家庭や学校は、いじめ問題に対して機能不全に陥っている。金とセックスが絡む、より悪質化したいじめ(カツアゲ、集団レイプ、援助交際強要など)に対しては、探偵の尾行調査や当事者録音・録画で証拠を集めなければならないケースもあるだろうが、本来教育の場に証拠など持ち込む必要はなく、周囲の大人が子供に本気で取り組む姿勢を見せれば、問題の9割は解決できる。子供たちのいじめは、大人の世界を真似ることから始まる。いじめは子供達だけの問題というスタンスを捨て、大人の世界の投影だと考えない限り事態は好転しない。
2016/12/01
みやざき しんいち(死ぬまでにあと1,000冊は読みたいんだ)
(69/1000)学校でのいじめを解決するのに、当事者間で解決しない時、探偵に証拠を押さえてもらうことが結構あるらしい。子供に親身にならない親、保身に走りいじめを無かったことにしたい学校。いじめは、大人が作り出したしわ寄せだし、しっかり解決しなければいけないのも大人なのだ。
2018/10/20
マッキー
いじめの解決に、第三者である探偵が介入したら・・・。著者は探偵業をしているが、大抵は子供や教師や親だけの話し合いで解決する問題だという。しかし第三者の「機関」であるからこそ子供や親が相談できるという面もあると思う。恐喝や暴行や万引き強要などのいじめにあっている子が録音・録画のための機械を渡されてから見違えるように明るい表情になったという記述が印象的だった。
2018/05/03
大泉宗一郎
いじめがあったと報告しても、「証拠を出せ」の一点張りで腰をあげようとしない学校があるらしく、保護者が探偵に証拠を集めさせることが近年増えているらしい。著者は業界で初めて「いじめ調査」をメニューに加えた、その道の第一人者である。学校や保護者がしっかりしていれば、自分たちは必要ない、と著者も主張しているが、実際のいじめの事例を見ると、学校あるいば保護者があまりにも頼りない。息子が一千万円カツアゲされても気付かなかった保護者などが良い例で、一体どうなっているんだ、と呆れてしまうと同時に、暗い気持ちにも襲われる。
2015/04/07
たくのみ
鳴り止まない探偵事務所の電話。それは、保護者と子供からの相談の電話。 「子供がなぜ悩んでいるのか知りたい」「どうしたらいじめの事実をつかめるか」「学校が真剣に取り組んでくれない」、「証拠を持って来い」という学校。こんな仕事もあったのか。驚きの世界だった。情報の不正入手で捕まった探偵がいたが、真剣に取り組む探偵までが迫害されないことを望む。
2013/11/14
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