脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 (幻冬舎新書)
脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 (幻冬舎新書) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
脳内快楽物質ドーパミンの機能と特質を分かりやすく解説したもの。これを読んでいると、我々人間はドーパミンに支配されているのではないかという気になってくる。ことほど左様にドーパミンの支配は随所に及ぶ。アルコール、ニコチン、ギャンブル、セックスなどは誰しもの想像の範疇だろうが、恋愛や給与報酬に至るまで、ドーパミンが関与しているらしい。また、本書を読んでいて思うのは、人間はつくづく社会性の動物だということ。もちろん、それもまた社会性報酬としてドーパミンが深く関わっているのだが。
2018/05/28
徒花
おもしろい。結局のところ、人間の行動原理は脳内で快楽を生み出すドーパミンなどの神経伝達物質を得ることを目的としていて、酒を飲むことも、タバコを吸うことも、セックスすることも、仕事で成功することも、友達と仲良くすることも、すべては脳内麻薬に依存している結果であるのかもしれない。ただ、社会的に「よい依存」と「悪い依存」をほかの人が勝手に決めているだけかもしれないのだ。文章は非常に読みやすいし、一般人が興味のある事柄を適度なボリュームで簡潔かつ丁寧に述べられているので、人におススメできる本。
2016/05/27
やすらぎ
脳は快楽を報酬として求めて、過剰刺激が依存症を生む。ストレスが拒食過食、ギャンブルに走らせるという原因は分かっても、理屈だけでは行動を伴わないのが人間であり脳である。…人は物や金など絶対的な量より、他者との比較や順位、立ち位置に幸福や安心を感じている。今が幸せであっても更に幸せな人がいて、いくら稼いでも更に裕福な人がいるなら、永遠に満足は訪れない。…あらゆる病を克服しようとしている人類がなぜ、自ら体内に害のある薬物を摂取するのか。麻薬は、脳内の快楽物質を操作するもの。自己のコントロールは当然不可能である。
2021/11/15
ナイスネイチャ
図書館本。様々な依存症を詳しく説明されていて、アルコール、薬物、ギャンブルなどメジャーなものから恋愛、セックス、社会的報酬など多岐に渡ってて面白かった。他書も読んでみたいです。
2016/05/28
きみたけ
著者は「ホンマでっかTV」等のコメンテーターでお馴染み、脳科学者の中野信子先生。快楽という自分へのご褒美とその源になっている化学物質(脳内麻薬)の働きについて、様々な事例を交えて解説した2014年発刊の本。第一章「快感の脳内回路」、第二章「脳内麻薬と薬物依存」、第三章「その他の依存症」、第四章「社会的報酬」。セックス依存症の淡々とした描きっぷりが、いかにも中野先生らしくて笑えました。
2024/05/22
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