健康という病 (幻冬舎新書)
健康という病 (幻冬舎新書) / 感想・レビュー
yomineko
とてもお元気で健康なイメージの五木寛之さんですが、様々な不調に悩まされておられると知って驚きました。でも70年も病院に行かず、何とかやって来られたとか。世の中には健康に関する情報が蔓延して、「健康という病」に罹っていると仰る。その通りです!何をやっても長寿の方がおられると思えば、健康に気を使っている人が短命だったり、個人個人で差があるのは当たり前!この本ではないですが、五木先生と言えば髪がフサフサなのですが、何と3ケ月に一度位しか洗髪しないそうで、臭いもないらしくて、それは凄い!と思います。
2021/09/05
ばりぼー
私は自由業者のルーズさから、戦後七十四年、歯科は別として、病院と全く無縁の暮らしをしてきた。人間は生まれた瞬間から老いていくものである。老化とは劣化であり、酸化であって、要するに錆びていくのだ。今でも私は健康という言葉に疑いを持っている。表面的には健康でも、すでに年を重ねていく人間は常に病んでいる。完全な健康などありえない。ならば病院などあてにせず、自分の体は自分で治す。いや、治す(なおす)のではなく治める(おさめる)。一人一人個性があるのだから、画一的な健康法など人間に対しては無意味だということだ。
2019/09/20
黒猫
五木寛之さんの本は久しぶり。日々に溢れかえる健康に関する情報。私たちはその健康情報に流され、溺れているのではないか?玉ねぎが良い、リンゴが良い、ココアが良い、あれは良くてこれは良くない。なぜ?テレビでやってたから。新聞に載ってたから。昔と違い、メディアすら疑われていると指摘する本が多数出版されているのに、「健康」という神輿を担いだ情報に私たちは囚われてしまう。病んでいない人などいない、生きることは老いていくこと。最後には死があること。逃れられない。著者の死生観が良い感じに読者を癒す。
2018/07/21
チャー
様々なメディアなで日々健康情報が溢れているが、本書はそれらを気にしすぎることを病として著者の考えを綴っている。百人百様で合う合わないが必ずある。健康が産業と結びつきすぎている。規則正しければ健康なのか?など、考えさせられることが多い。健康法には全く逆の説が常に存在するという点は確かにと納得。著者が自身の体の声を聞き、偏頭痛を治めたというエピソードはなるほどと思う。人生100年と言われる今日この頃、新しい老いと死生観が求められるのではないかという主張は、時代と社会の変化に動的に応える姿勢の大切さを感じた。
2020/10/03
ノビー
高齢化が進むのに伴い健康を気にする世代が増えた。なにかが体に良いとテレビで流れると,それがスーパーから消えるという現象が起きるということを聞いて久しい。それは一種の病気か?私もそれが気になる年になりつつある。
2018/03/11
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