メディアの権力 2: 勃興と富と苦悶と
メディアの権力 2: 勃興と富と苦悶と / 感想・レビュー
KAZOO
第2巻目は政治に影響を持つメディアということで、マスコミが目を付けた政治家を持ち上げていくような様子が見て取れます。ニクソンから始まり、ケネディなどがその典型なのでしょう。ロスアンジェルス・タイムズ、ワシントン・ポスト、CBS、タイムなどの動向とともにベトナム戦争の報道についてのマスコミと記者の在り方も書かれています。
2017/04/20
ブラックジャケット
ニクソン、ケネディ、ジョンソンとビッグネームが登場。本書は時系列で叙述されない。群像の一人に焦点をあて、印象的な挿話を中心に語り、その時の空気を再現し組み立てる。時代はいよいよテレビ時代、夕刊紙、ライフ誌は大波をかぶり、政治家はそれ以上の影響を受ける。メディアのキングメーカーも形無し。テレビ受けが最大のポイントとなる。そしてベトナム戦争の拡大。「ベスト&…」という名著もあるが、本書では戦争報道の現場と本社の乖離に焦点を当て、歴史上かつてなかったメディアのの痛みを語る。国論も二分され深刻な危機をむかえる。
2017/08/13
伊勢田和良
デビッド・ハルバースタム「メディアの権力 2」を読みました。 全3巻の2冊目です。 創業者達によって築き上げられたアメリカの巨大メディア帝国が、その後継者達によって更に社会への影響力が更に増すドキュメントです。 50年代に生まれたテレビが、60年代にメディアの主役になり、大統領選出、ベトナム戦争に決定的な役割を演じるまでに巨大になります。 巨大メディアの創業者たちは、荒野の開拓者のように疲れを知らない体力・闘争心でラジオ、テレビという金脈を掘り出し巨万の富を築き、 社会、政治、娯楽、文化を動かすパワー
2015/07/10
Tsingdao Beer
第2巻はベトナム戦争を軸にストーリーが展開。党派色を薄め一流紙へと脱皮するLAタイムズ。超保守的なルースの思想紙からゆっくりと変貌を遂げるタイム。フィリップ・グレアムの悲劇的最期を契機に新しい時代を迎えようとするワシントン・ポスト。そして利益の虜として道に迷い、ケネディやジョンソンといった大統領に翻弄されながらも、ジョンソンに引導を渡したCBS。最終巻が楽しみである。
2012/11/17
sasha
ベトナム戦争は現地特派員とメディア本社との戦いでもある。
2010/06/13
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