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囚われのアマル

囚われのアマル

囚われのアマル

作家
アイシャ・サイード
相良倫子
出版社
さ・え・ら書房
発売日
2020-05-01
ISBN
9784378015286
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囚われのアマル / 感想・レビュー

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absinthe

パキスタンにもこんな貧しい村が残っていたのか。大地主に逆らえず機嫌を損ねると理不尽な罰が下される貧しい村。12歳の少女アマルは全く理不尽な理由で召使にさせられ、こき使われる。それでもやられる一方ではなく、仲間の妬みやいじめも持ち前の負けん気と賢さで切り抜ける。したたかで気品と意志を強く持ち続ける姿は、ちょっぴり『小公女セーラ』を思わせる。(話は似てないけど)憂鬱で読むのをやめたくなる場面もあるが、最後はハッピーエンド。小4の娘がぱぱに勧めてくれた本。良くできた児童文学だと思う。

2020/08/11

chimako

「これは、現代のパキスタンの話。これが、ジェンダーの現実」 女だから仕方がないと諦めなかった少女の物語。学校で勉強することが好きな少女アマルの夢は学校の先生になること。ある日買い物に出掛け手に取ったザクロ。車に跳ねられ、ザクロを奪われそうになったが死守して家に帰る。その相手が悪かった。大地主の息子ジャワッド。気に入らなければ村ごと焼き捨てる事も厭わない悪党だった。借金のかたにジャワッドの屋敷で働くことになったアマルの反撃。女同士のいじめも金持ちに依存する村人も描かれる。アマルが一人でも少なくなる事を願う。

2021/08/19

どんぐり

パキスタンのジェンダー問題を扱った児童文学。「女に生まれるのがそんなに悪いことだなんて、知りたくなかった」という12歳の長女アマルの下に9歳、4歳、3歳、そしてまた女の子が生まれた一家。父親の借金の形に大地主一族に囚われ屋敷の使用人になったアマルが自分を取り戻し、自由になるまでの物語。学ぶことによって人生は変えられる、未来を拓くために教育に希望を託す。

2021/11/26

雪丸 風人

「世の中は公平じゃない!」という主人公の叫び、それと自由への渇望が身に沁みました。舞台は外国の貧しい村です。家事と妹の世話に追われ、学校にも行かせてもらえない少女。彼女は支配層の怒りを買ったために、報復としてその家の使用人にさせられてしまいます。不幸な境遇に変化をもたらしたのは、正しいと思うことを選びとる勇気でした。圧倒的な貧富の差と性別による扱いの違いには驚かされっぱなしでしたね。覚えておきたいと思ったのはこんな言葉。「根に持ったところで、結局傷つくのはあなた自身なのよ」(対象年齢は12歳以上かな?)

2020/11/14

むくいぬ

パキスタンの話。貧しくて村の大地主に逆らえない家族。ちょっとした喧嘩から召使にされてしまいます。最後はまあ痛快な終わり方ですが、世界のどこかに、まだこういう村が残っているだと思うと胸が痛みます。アマルの将来に幸あれ。

2020/09/04

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