原発と御用学者―湯川秀樹から吉本隆明まで― (さんいちブックレット008)
原発と御用学者―湯川秀樹から吉本隆明まで― (さんいちブックレット008) / 感想・レビュー
加藤久和
原発の導入から推進にあたり科学者と政治家がどのように関わってきたのか100ページ余りに簡潔にまとめられている。著者は御用学者の存在は「明治以来の日本国家の富国強兵政策と帝国主義科学に起源を持ち、第二次大戦下の国家総動員体制の一産物としての科学動員を背景としている」と言う。残念ながら過去にも現在においても科学が政治から離れ中立普遍であった試しなど無い。一握りの良心的な学者の努力によって私たちは政治に従属して恥じない科学業界の内幕を知ることができるのみだ。科学とは政治そのものであると考えるべきかもしれない。
2013/02/05
山口透析鉄
古書を購入して読了。土井淑平氏は共同通信社の元ツートップ?(あとの1人は辺見庸氏)と個人的には思っていて、著書、主なところは大体、読みました。 残念ながら湯川秀樹もノーベル賞受賞を政治利用した部分は否めないのでしょうね。土井氏の著書だと故・吉本隆明氏への批判本も非常に興味深く、かつ純粋に勉強になりますね。反核異論ではもう、お話にならなかったというのもよく分かりますからね。 この本はブックレットですので量も少なく、入門的に読むのにも向いているとも思います。こちらも出版社経由で著者に感想メールを送りましたよ。
2022/02/13
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