現代落語論 (三一新書 507)
現代落語論 (三一新書 507) / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
1965年、立川談志29歳の著書。私が読んだのは2014年の第2版第5刷だが、出版当時の装丁そのままで、カバーには著書近影の写真も、師匠柳家小さんの推薦文もそのままである。落語論は初めと終わりの方で、間は生意気盛りの若き談志の自伝である。何度も語られた理屈である落語論よりこの青春記部分が面白い。戦後20年経った日本の一面。真打ちになる前の談志が仲間とやった落語会に来た面々がすごい。志賀直哉!久保田万太郎!小泉信三!おまけにその会の題字を書いたのが武者小路実篤!。文学史と演芸史のシンクロにびっくりである。
2017/10/20
姉勤
異端も一家となり、前衛も古典となる。当時センセーショナルなものと捉えられただろう本書も、数十年経た現在、スタンダードなものとなった感もある。 個人的に、古典落語の演目も時流に因って変わるのも致し方なし。新作も言うに及ばず。若き家元が愛した、名人・上手の本寸法を目指せば、能・狂言と近くなるだろう。どっちも後世に残るのがいい。 ところで、年期で誰でも真打にしちゃえって若き談志が思っていたのは、後々の事を思うと意外だった。よっぽど、お弟子が真打試験に落されたのが、腹に据えかねたのかね。
2013/08/30
hitsuji023
落語が好きでしょうがない、という気持ちがすごく伝わってくる。落語についての説明もわかりやすく、落語を視聴する上でとても参考になる。そして、落語家になるきっかけや修業時代なども面白い。落語に興味がある人や立川談志が好きな人は必読だろう。この本が出てからだいぶ時間が絶っているが、古典落語の未来を考えている落語家がいるのだろうか。そして、この本でいうように落語が「能」と同じ道を辿るのだろうか。
2017/01/21
0607xxx
談志師匠の経歴や考え方を知る事が出来たが、50年前の本なので分からない事も多々あった…当時を知る方や落語好きの方はもっと楽しめたと思うので、時代背景等を勉強した上で再読。
2016/01/25
mintia
再読。以前より大分理解できるようになったが、固有名詞が相変わらず分からなかった。又時機を見て、再読します。
2018/06/20
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