太郎の屋根に雪降りつむ: 別役実戯曲集
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太郎の屋根に雪降りつむ: 別役実戯曲集 / 感想・レビュー
Mark.jr
「アガサ・クリスティーのサミュエル・ベケット的展開による悲劇的・喜劇的・不条理的推理劇、モンティー・パイソン風どんでん返し付き」という副題ホントにそのままな「そして誰もいなくなった」。登場人物のほぼ全員正体不明かつ「マッチ売りの少女」などの初期を思い出すシチュエーションの「うしろの正面だあれ」。実際に起きた戦争や事件を題材にした分、現実世界そのものが不条理だと告発しているかのような表題作。今回、全体的に不条理成分多めという感じです。
2022/06/20
nightowl
「そして誰もいなくなった」:クリスティーの代表作がなんともおかしな具合に。ああ、そういうオチかと納得する自分と、どこか腑に落ちない思いを抱えた自分との間で揺れる。ラストはブラックコメディーチック。「うしろの正面だあれ」:姉妹の屁理屈を捏ねた噛み合わない会話に本を返しに来た男性が加わる不条理劇。どこかとち狂っているのに、テンポのいい会話が読ませる。2017年11月の上演予定が楽しみ。表題作は雪の季節に起きた歴史的大事件についての劇。どうもフィクションの世界に現実が上手く溶かし込まれておらず、馴染めなかった。
2017/04/27
ゴリゾウ
別役実(べっちゃく みのる、べつやく みのる)太郎の屋根に雪降りつむ(1982年)(ウィキペディア) #1025
1985/07/01
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