カフカ事典
カフカ事典 / 感想・レビュー
masabi
【概要】カフカ文学にまつわる12のテーマ、作品解説、キーワード解説から構成される。【感想】エッセイ寄りのものと事典のかっちりした項目とで分かれており、役割分担したとのこと。作品解説にて短編まで広く取り上げられているが、あらすじレベルのと複数の解釈が提示されるものと濃淡があった。中国に関心を抱いていた、チェコ・プラハではドイツ語はマイナー言語だったために書き言葉と話し言葉が一致していたことがカフカのドイツ語の純粋さに資したなど初めて知ることもあった。
2024/11/04
Tonex
本格的な専門事典ではなく、一般向けの読む事典。▼執筆は前半の「カフカの甦り はじめに」「フランツ・カフカ 人と作品」「カフカ文学をめぐる十二章」(いずれも単なるエッセイ)が池内紀、後半の「カフカの作品 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」「カフカ・キーワード」「カフカへの解釈」「年譜」(事典らしい部分)が若林恵。▼池内紀の文章はカフカのプロと思えない誤りだらけ。カフカが41歳で死去した(誕生日前に死去したので正しくは40歳)とか、恋人のミレナがアウシュヴィッツ強制収容所で死んだ(正しくはラーベンスブリック強制収容所)とか。→続く
2015/12/16
つばき
カフカがどこで、どんな時代に、どんな風に生きていたのか、それがよく分かりました。作品解説もあって、ストーリーがあるのかないのかわからないカフカの短編を、簡潔にまとめてくれているので、カフカ作品にまだ馴染みきっていないあたしは助かったわ。作家の背景を知ることができました。
2012/02/06
よだみな
池内著だと信憑性とかいろいろ気になってしまうのだが、参考になりました。
2023/09/01
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